仕事をするうえでミスの原因になり得ることはいろいろありますが、モチベーションの低下もひとつの要因と考えられます。モチベーションが下がると、何のために仕事をしているのかがわからなくなり、注意力や集中力が失われます。注意力や集中力が不足しているときはミスをしやすいため、モチベーションの低下がミスに繋がっていると言えるのです。ここでは、どのようにモチベーションの低下を食い止め、高めていけばよいかを解説します。
モチベーションが下がると仕事でミスしがち… モチベーションを維持するには?
まずは、仕事をするときのモチベーションを維持するために工夫をしていることはないかアンケートを取ってみました。
【質問】
仕事のモチベーションを維持するためにしていることはありますか?
【回答結果】
ある : 82
ない : 18
【アンケート概要】
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 – 29 30 – 39 40 – 49 50 – 59 60 【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年08月29日~2017年09月05日
有効回答数:100サンプル
楽しいイメージと適度な休息
今回のアンケートでは、あると回答した人が全体の8割以上を占めました。
- 週末は贅沢に外食や同僚と飲み会しています。(20代/パート・アルバイト/男性)
- 一日のはじめにその日にやるべきことをリストにして書き出して、それができたら1つずつ消していく。リストに書きだした事柄がゼロになるよう頑張ろうというモチベーションになる。(40代/正社員/女性)
- 最終的な出来上がりをイメージしながら、根を詰めず、息抜きや楽しみを間に挟みながら仕事を進めて行く。(50代/パート・アルバイト/女性)
モチベーションを上げるためにしていることがあると答えた人のコメントを見てみると、仕事に直接関係のあることでやる気を引き出しているような人は少ないということがわかりました。休憩を時々挟んでリフレッシュしたり、休みの日のことを想像して何とか乗り切ろうとしたりしている様子がうかがえます。一方、ないと回答した人のコメントは次の通りです。
- その時の気分で仕事の良し悪しが出るような時期はもう過ぎた。ルーティンワークみたいなものだからモチベとかいらない。(30代/パート・アルバイト/男性)
- 仕事に対してそこまで情熱を注いでいないから。(20代/パート・アルバイト/女性)
- モチベーションは常にないから。ただ、与えられた仕事をこなすだけで精一杯で、向上心を持てるほど余裕はない。(30代/個人事業主・フリーランス/男性)
モチベーションを上げるためにしていることはないと回答した人のコメントを見ると、仕事が習慣化していて、全体的にあまり感情を持たずに働いているように感じられました。
今回のアンケートでは、何らかの方法でモチベーションの維持をしようとしている人が多いことがわかり、モチベーションが高いか低いかによって、仕事に対する姿勢にも差がある様子が感じられました。では、ミスの原因にもなり得るモチベーションの低下はどのようなときに起こるのかを見ていきましょう。
仕事のミスを招く!モチベーション低下につながる3つの要因
モチベーションの低下が仕事のミスを招く要因になるということは最初に述べた通りです。では、仕事をするうえでのモチベーションが下がるのはどのようなときなのでしょうか?モチベーションが低下する原因として主なものは次の3つです。
・労働環境の悪さ
働きにくさは仕事のやる気を失わせます。たとえば、早朝から深夜まで働くのが当たり前という環境では、休日も身体を休めることにしか使えず、心のリフレッシュがなかなかできません。また、長く働き続けても昇給しない職場では、向上心を持って働くことができません。さらに、職場が汚い、建物が古くて危険といったハード面がモチベーションを下げることもあります。
・人間関係の悪さ
コミュニケーションをほとんど取れない相手とひとつの仕事を協力して行うことには無理があります。同じ場にいることでイライラや悲しい気持ちが募るような人間関係では、モチベーションが上がるわけがありません。
・評価されないこと
仕事のモチベーションは、やったことが正しく評価されているかどうかでも上がったり下がったりします。自分はやり切ったと思ったのに、会社に十分な評価をされなかった場合などはモチベーションが下がってしまいやすくなります。
自力でモチベーションを上げる3つの方法
モチベーションは自然に上がるのを待っていてもなかなか思うように上がりません。ですから、コンスタントに良い仕事をしていこうと思ったら、自らモチベーションを上げる努力をする必要があります。自力でモチベーションを上げる方法としては次の3つがおすすめです。
・自分へのご褒美を買う
がんばった自分に対してご褒美を用意するという方法です。目の前に困難な仕事があるときでも、がんばって仕事をやり切ったときには自分に対するご褒美として何か贅沢なものを買うと決めておけば、最後までモチベーションを保ってやりきることができるでしょう。ハードルを上げすぎず、目標はギリギリ達成できる程度に定めたほうがご褒美は手に入りやすいのでモチベーションが上がりやすくなります。
・自分と向き合う
自分の仕事観を問うことも時には必要です。何のために仕事をするのか、将来何をするために今がんばっているのかなどを自問自答してみましょう。目標を定めておくと、それに向かってがんばる気持ちが沸いてくるでしょう。
・超短期間の目標を立てる
今日何をするか、今週末までに何をするかなど1日単位、1週間単位の目標を立てることが大事です。目標達成までの期間を短くすることで、短い間に達成する項目が多く、目標に向かって着実に進んでいるという実感を得やすくなります。
他力本願でモチベーションを目指す3つの方法
自力ではなかなかモチベーションを上げられないというのであれば、周りの人に引っ張り上げてもらう方法でモチベーションを上げてもよいでしょう。周囲を見渡せばモチベーションアップに繋がるヒントはいくらでもあります。
・前向きな人と話をする
社内社外を問わず、前向きな姿勢で仕事をしている人と直接会って話しをしてみると、自然とモチベーションが上がりやすくなります。同じ仕事をしている人でなくても、前向きな考え方で仕事に取り組んでいる人であればモチベーションアップに繋がります。仕事に取り組む姿勢や休日の過ごし方などを学び、真似をしてみることで成功体験を増やしていくことが大事です。
・よきライバルを見つける
社内にライバル視できる相手を見つけることも必要です。競争心が芽生えればモチベーションは上がりやすいです。ライバルは抜けそうでなかなか抜けない切磋琢磨できる相手を選ぶことが理想です。
・自己啓発本を読んでみる
自己啓発本は誰かの成功談ではなく、具体的なやり方が書かれているものを選ぶのがおすすめです。本に書かれていることを1つでも2つでも仕事に取り入れてみて、成功体験を味わうことがモチベーションアップに繋がります。
ミスの少ない仕事をするために試してみよう!
ミスは集中力が途切れたときに起きがちです。集中力を持続し、良い仕事をするためには、モチベーションを上げることが欠かせません。モチベーションが上がれば、前向きに仕事をすることができ、ミスの低減にも繋がるでしょう。モチベーションは何とか自力で上げたいところですが、なかなか自分ではモチベーションを上げられないという場合には、周りの人の良い部分から学んで、自分のモチベーションに繋げるという方法をとることもおすすめです。