「NASの寿命は何年くらいなのか」「法定耐用年数を過ぎても使い続けて問題ないのか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

NASには税務上の「法定耐用年数」と、機器としての「実際の寿命」があり、それぞれ意味が異なります。法定耐用年数は減価償却のための基準であり、故障時期を示すものではありません。一方で、NAS本体やHDDには経年劣化があり、長期間利用すると故障やデータ消失のリスクが高まります。

本記事では、法人向けオンラインストレージFleekdriveを提供する株式会社Fleekdriveが、NASの寿命の目安や法定耐用年数との違い、故障のサインまでわかりやすく解説します。

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NASの法定耐用年数と実際の寿命(買い替え目安)の違い

NASの寿命を考える際は、税務上の「法定耐用年数」と、機器としての「実際の寿命」を分けて考えましょう。

法定耐用年数とは、減価償却を行うために税法で定められた年数を指します。あくまで会計処理上の基準であり、NASがその年数で故障することを意味するものではありません。

実際のNASの寿命は利用環境や運用方法によって異なりますが、保守期間や故障リスクを考慮し、本体は5年前後が更新の目安です。また、内蔵HDDは一般的に3〜5年程度で交換が検討されることがあります。特に24時間稼働している環境では、部品の経年劣化が進みやすく、法定耐用年数を迎える前に故障するケースもあります。

そのため、法定耐用年数だけを基準にするのではなく、NAS本体やHDDの状態を定期的に確認しながら、計画的な更新を検討することが大切です。

NASの寿命が近いときに現れる4つのサイン

NASは突然故障することもありますが、多くの場合は事前に何らかの異常が現れます。データ消失や業務停止を防ぐためにも、以下のようなサインが見られた場合は早めに点検や買い替えを検討しましょう。

  1. 本体やHDDから異音が聞こえる
  2. エラーランプが点灯・点滅する
  3. 再起動・強制終了が頻繁に起きる
  4. アクセスできなくなる

1. 本体やHDDから異音が聞こえる

NAS本体やHDDから異音が聞こえる場合は、寿命が近づいている可能性があります。

例えば、「カチカチ」「ガリガリ」といった音は、HDD内部の部品が正常に動作していない際に発生することがあります。また、冷却ファンの異常によって大きな動作音が発生するケースも少なくありません。

異音が発生している状態で使い続けると、突然データへアクセスできなくなる恐れもあるため、速やかにバックアップを取得し、原因を確認しましょう。

2. エラーランプが点灯・点滅する

NAS本体のエラーランプやステータスランプが点灯・点滅している場合も注意が必要です。

エラーランプは、HDD障害やRAID異常、温度上昇などを検知した際に表示されることがあります。軽微なエラーであっても、放置すると障害が拡大する可能性があります。

マニュアルや管理画面でエラー内容を確認し、必要に応じてHDD交換や保守対応を検討しましょう。

3. 再起動・強制終了が頻繁に起きる

NASが頻繁に再起動したり、突然シャットダウンしたりする場合は、本体や内部部品の劣化が疑われます。

電源ユニットやメモリの故障、熱暴走などが原因となることもあり、症状が進行すると正常に起動できなくなる可能性があります。

一時的に復旧しても根本的な解決にはならないケースが多いため、バックアップを確保したうえで点検や買い替えを検討しましょう。

4. アクセスできなくなる

NASへのアクセスに時間がかかったり、接続できなくなったりする場合も寿命のサインのひとつです。

ファイルの読み込みが極端に遅くなったり、共有フォルダが表示されなくなったりする場合は、HDDの劣化やRAID障害が発生している可能性があります。

特に業務で利用しているNASでは、アクセス障害が発生すると業務停止につながる恐れがあります。データ復旧が困難になる前に、バックアップ取得と機器の更新を検討しましょう。

NASの寿命を延ばす3つのポイント

NASは適切に運用することで、故障リスクを抑えながら長期間利用しやすくなります。特に、HDDや内部部品への負荷を軽減することが、寿命を延ばすうえで必要です。

ここでは、NASをできるだけ長く安定運用するために意識したいポイントを紹介します。

  1. 頻繁な電源オフやスリープを避ける
  2. 高温多湿やホコリを避けて設置する
  3. NAS専用の高品質なHDDを選ぶ

1. 頻繁な電源オフやスリープを避ける

NASの寿命を延ばすためには、頻繁な電源オン・オフを避けることが大切です。

HDDは起動時に大きな負荷がかかるため、短期間で何度も電源を入れたり切ったりすると、部品の劣化を早める原因になることがあります。また、スリープと復帰を頻繁に繰り返す運用も、HDDへ負荷を与える可能性があるでしょう。

特に業務利用では、必要以上に電源を切るよりも、適切な温度管理を行いながら安定稼働させるほうが望ましい場合もあります。運用方針に合わせて電源設定を見直しましょう。

2. 高温多湿やホコリを避けて設置する

NASの設置環境も、機器の寿命に影響します。

高温環境ではHDDや電子部品の劣化が進みやすくなり、故障リスクが高まりますし、ホコリが蓄積すると排熱効率が低下し、内部温度の上昇につながることもあります。

故障を防ぐには、直射日光が当たる場所や空調の効きにくい場所への設置は避けるのが望ましいでしょう。定期的に周辺の清掃を行い、通気性を確保することも大切です。

NASを長期間安定して利用するためには、温度や湿度、ホコリ対策を意識した設置環境を整えましょう。

3. NAS専用の高品質なHDDを選ぶ

NASを導入・更新する際は、NAS向けに設計されたHDDを選ぶことがおすすめです。

一般的なPC向けHDDは断続的な利用を前提としているのに対し、NAS専用HDDは24時間365日の連続稼働やRAID環境での利用を想定して設計されています。そのため、長時間運用時の安定性や耐久性に配慮されています。

NAS本体だけでなく、HDD選びにもこだわることで、故障リスクを抑えながら長期間利用しやすくなるでしょう。

NASが寿命を迎える前に行う3つのバックアップ方法

NASはRAIDを構成していても、故障や災害、ランサムウェアなどによるデータ消失リスクを完全になくせるわけではありません。そのため、NASの寿命を迎える前から複数の場所へバックアップを取得し、万一の障害に備えておくことが重要です。

ここでは、NAS運用時に検討したい代表的なバックアップ方法を紹介します。

  1. 別のNASをバックアップ先として併用する(レプリケーション)
  2. 外付けHDDへデータを複製する
  3. クラウドサーバーを併用する

1. 別のNASをバックアップ先として併用する(レプリケーション)

業務で重要なデータを扱う場合は、別のNASへデータを複製するレプリケーションがおすすめです。

レプリケーションとは、NAS内のデータを別のNASへ自動的にコピーする仕組みのことです。同じ拠点内だけでなく、別拠点のNASへバックアップを取得できる製品もあります。

例えば、本番環境のNASが故障した場合でも、バックアップ先のNASからデータを復旧できるため、業務停止時間を短縮しやすくなります。また、手動バックアップと比べて運用負荷を抑えられる点もメリットです。

重要データを継続的に保護したい場合は、レプリケーション機能を活用した二重化構成を検討するとよいでしょう。

2. 外付けHDDへデータを複製する

比較的手軽にバックアップ環境を構築したい場合は、外付けHDDを利用する方法があります。

NASの多くはUSB接続の外付けHDDへのバックアップ機能を備えており、定期的にデータを複製できます。専用機器を追加購入する必要がなく、導入コストを抑えやすい点が特徴です。

ただし、NASと外付けHDDを同じ場所で運用している場合、火災や水害、盗難などが発生すると同時に被害に遭う可能性があります。また、HDD自体にも寿命があるため、定期的な状態確認や交換が必要です。

コストを抑えてバックアップを始めたい場合にはおすすめな方法ですが、より高い安全性を求める場合は他のバックアップ方法との併用も検討しましょう。

関連記事:クラウドストレージのメリット! ハードディスク(HDD)との違いは?

3. クラウドサーバーを併用する

災害対策やBCP(事業継続計画)を重視する場合は、クラウドサーバーやクラウドストレージへのバックアップも有効です。

クラウドを利用することで、NASとは別の場所にデータを保管できるため、拠点全体が被害に遭うような災害時でもデータを保護しやすくなります。また、インターネット環境があれば遠隔地からデータへアクセスできる点もメリットです。

クラウドストレージを活用すると、バックアップだけでなくファイル共有や共同編集などにも対応しやすくなります。

NAS障害だけでなく災害やランサムウェア対策も考慮する場合は、クラウドを活用したバックアップ環境を検討してください。

関連記事:クラウドストレージとNASの違いを知ろう!オンラインストレージのメリット・デメリット

NASからクラウドサービスへの移行を判断する3つの基準

NASは便利なファイル共有基盤ですが、機器の老朽化や運用負荷の増加によって、クラウドサービスへの移行を検討したほうがよいタイミングがあります。ここでは、NAS運用を見直す際に確認したい3つの判断基準を紹介します。

  1. 導入から5年以上が経過し、保守終了が近づいている
  2. 容量不足や動作遅延などパフォーマンス課題が発生している
  3. VPN運用や外部共有時のセキュリティに課題がある

1. 導入から5年以上が経過し、保守終了が近づいている

導入から5年以上が経過している場合は、クラウド移行を検討するタイミングのひとつです。

NASは法定耐用年数と実際の寿命が異なりますが、多くの企業では保守期間や故障リスクを考慮して5年前後を更新の目安としています。保守サポートが終了すると、故障時に交換部品を確保できなかったり、復旧対応に時間がかかったりする可能性があります。

そのため、機器トラブルが発生してから対応するのではなく、保守終了の時期を見据えてクラウド移行を含めた運用見直しを進めるようにしましょう。

2. 容量不足や動作遅延などパフォーマンス課題が発生している

保存容量の逼迫やアクセス速度の低下が発生している場合も、移行を検討するサインといえます。

NASは利用者や保存データの増加に伴い、容量不足やパフォーマンス低下が発生することがあります。特に動画や画像など大容量ファイルを扱う環境では、ファイルの読み込みや共有に時間がかかるケースも少なくありません。

容量拡張や機器の増設で対応できる場合もありますが、継続的な増強が必要な場合は、柔軟に容量を拡張しやすいクラウドサービスのほうが運用しやすくなることがあります。

3. VPN運用や外部共有時のセキュリティに課題がある

社外アクセスや取引先とのファイル共有に課題を感じている場合も、クラウド移行を検討するのがおすすめです。

NASを社外から利用する場合は、VPN環境の構築やネットワーク設定が必要になることがあります。また、取引先とのファイル共有では、アクセス権限管理やログ管理、共有範囲の制御などを適切に行わなければなりません。

クラウドサービスであれば、多要素認証やアクセス権限管理、操作ログ管理などの機能を利用できる場合があり、社外共有やテレワーク環境でも安全に運用しやすくなります。セキュリティ対策や運用負荷に課題を感じている場合は、クラウドサービスへの移行を検討するとよいでしょう。

NASからクラウドサービスへ移行する3つのメリット

NASは社内のファイル共有やデータ保管に広く利用されていますが、クラウドサービスを活用することで、データ保全性の向上だけでなく、運用負荷の軽減や柔軟な働き方への対応など、さまざまなメリットが期待できます。

ここでは、NASからクラウドサービスへ移行する主なメリットを紹介します。

  1. 災害や機器故障時でもデータ保全しやすい
  2. 情シス部門の運用保守・管理負担を軽減できる
  3. 拠点間共有やテレワーク時も安全に利用しやすい

1. 災害や機器故障時でもデータ保全しやすい

データ消失リスクを軽減したい場合は、クラウドサービスへの移行がおすすめです。

NASは本体故障やHDD障害によってデータへアクセスできなくなる可能性があります。また、火災や水害、停電などによってオフィス設備が利用できなくなった場合、バックアップ環境によってはデータを復旧できないこともあるでしょう。

一方で、クラウドサービスによっては、複数の設備や拠点でデータを管理する仕組みを採用している場合があり、機器故障による影響を受けにくい点が特徴です。さらに、インターネット環境があれば別拠点や遠隔地からもデータへアクセスできます。

事業継続性や災害対策を強化したい企業は、クラウドサービスの活用を検討するとよいでしょう。

2. 情シス部門の運用保守・管理負担を軽減できる

情報システム部門の運用負荷を減らしたい場合も、クラウドサービスへの移行は有効です。

NASを運用する場合、HDD交換やファームウェア更新、保守契約の管理、故障対応などが必要になります。また、容量不足が発生した際には機器増設やリプレイスを検討しなければなりません。

クラウドサービスであれば、サーバーやストレージ設備の保守はサービス提供事業者が対応するため、自社で管理する機器を減らしやすくなります。その結果、情報システム部門は障害対応や保守業務に追われる時間を減らし、より重要な業務へリソースを割きやすくなるでしょう。

3. 拠点間共有やテレワーク時も安全に利用しやすい

複数拠点での情報共有やテレワーク環境を整備したい場合にも、クラウドサービスはおすすめです。

NASの場合、社外からアクセスするためにVPN環境の構築やネットワーク設定が必要になることがあります。一方、クラウドサービスであれば、インターネット経由で同じデータへアクセスできるため、場所を問わず業務を進めやすくなります。

また、サービスによってはアクセス権限管理や操作ログ管理、多要素認証などの機能を利用できるため、社外アクセス時のセキュリティ対策も行いやすくなるでしょう。

拠点間での情報共有を効率化したい企業や、テレワーク環境を整備したい企業は、クラウドサービスへの移行を検討してみてください。

NASからクラウドサービスへの移行に成功した事例

一般社団法人小樽観光協会では、NAS(ネットワークHDD)の故障をきっかけに、情報共有基盤の見直しを進めました。以前は2つの事務局拠点間で共有フォルダにアクセスできず、USBメモリによる受け渡しや外部のデータ転送サービスを利用するなど、非効率な運用が続いていました。

そこでFleekdriveを導入し、NASからクラウド環境へ移行。会員名簿などの機密情報から写真・動画などの大容量データまでをクラウド上で一元管理できるようになり、離れた拠点間でもリアルタイムな情報共有を実現しています。

また、NAS故障による業務停滞やデータ消失リスクへの不安が軽減されたほか、USBメモリの持ち運びが不要になり、情報漏洩リスクの低減と業務効率化にもつながりました。

NASの老朽化や拠点間のファイル共有に課題を抱える企業にとって、クラウド移行のメリットがわかる事例といえるでしょう。

導入事例:一般社団法人小樽観光協会NASからクラウドへ移行し拠点間のスムーズな情報共有を実現業務における手間とリスクを解消

NASの寿命に関するよくある疑問

ここからは、NASの寿命に関するよくある疑問について紹介します。

  • NASを長期間使い続けるリスクはありますか?
  • サーバーの寿命は5年ですか?
  • NASのHDDはどのくらいで劣化しますか?

NASを長期間使い続けるリスクはありますか?

NASを長期間使い続けると、故障やデータ消失のリスクが高まる可能性があります。

特に導入から5年以上経過したNASでは、HDDの経年劣化や本体部品の故障が発生しやすくなります。異音やエラー表示などの前兆がなく、突然データへアクセスできなくなるケースも少なくありません。

また、メーカーの保守サポートが終了すると、交換部品の調達や修理対応が難しくなる場合があります。その結果、障害発生時の復旧に時間がかかり、業務へ大きな影響を及ぼす可能性があります。

NASは故障してから対応するのではなく、定期的な更新計画やバックアップ体制を整えておくようにしましょう。

サーバーの寿命は5年ですか?

法人向けサーバーやNASでは、一般的に5年前後が更新の目安とされています。

ただし、5年を過ぎたからといって必ず故障するわけではありません。5年という目安は、多くのメーカーが保守期間を5年前後に設定していることや、長期間の利用によって故障リスクが高まることを踏まえたものです。

7年以上稼働するケースもありますが、保守終了後の運用はリスクを伴います。機器の老朽化による業務停止や情報漏洩リスクを防ぐためにも、5年をひとつの目安として更新やクラウド移行を検討するとよいでしょう。

NASのHDDはどのくらいで劣化しますか?

NASに搭載されているHDDは継続的に劣化が進みますが、企業運用では3〜5年程度が交換の目安です。

HDDは内部でディスクを回転させながらデータを読み書きするため、長期間稼働することで徐々に摩耗します。劣化が進むと、異音の発生やアクセス速度の低下、読み込みエラーの増加などの症状が現れることがあります。

また、RAID構成を採用していても、HDD故障そのものを防げるわけではありません。複数台のHDDが同時に故障した場合や、誤操作、ランサムウェア被害などには対応できないケースもあります。

そのため、HDDの定期交換に加え、別NASやクラウドへのバックアップを併用しながら運用するようにしましょう。

NAS運用を見直すならクラウド活用も検討しよう

NASの寿命が近づいた際は、データ保全と業務継続の観点からクラウドストレージへの移行を検討する企業も少なくありません。

Fleekdriveは、国内の複数データセンターでデータを冗長化して保管しており、NASで懸念される機器故障や災害によるデータ消失リスクの低減に役立ちます。また、既存のファイルサーバーと連携できる同期機能を備えているため、業務を止めることなく段階的なクラウド移行が可能です。

さらに、セキュリティパッチの適用やシステム運用はサービス側で実施されるため、情報システム部門の管理負担を軽減できます。VPNを利用しない安全なファイル共有やリモートアクセスにも対応しており、テレワークや拠点間での情報共有基盤としても活用されています。

機能の詳細や導入事例は無料資料でご確認いただけますし、本番同様の環境を利用できる30日間無料トライアルもご用意していますので、実際の使い勝手をお試しください。