インターネット上の保管庫に、データを保存できるクラウドストレージ。外付けHDDやUSBにデータを保存する場合と比べ、複数のデバイスでデータを共有できる、つねに最新のデータを使えるなど様々なメリットがあります。ここではクラウドストレージ初心者のために、メリットやデメリットなどを解説します。クラウドストレージならではの特徴を押さえておくことで、便利に、安全にサービスを利用できるはずです。
クラウドストレージにはどのようなメリットがある?
クラウドストレージの魅力は一体どこにあるのでしょうか。アンケート調査をもとに、そのメリットを探ります。
オンラインの保管庫ならではのメリットがズラリ!
【質問】
クラウドストレージのメリットは何だと思いますか?
【回答結果】
フリー回答
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年02月24日~2017年03月01日
有効回答数:300サンプル
- 企業や個人事業者にはたくさんのデータを保管できるので良いです(40代/女性)
- クラウドストレージは、インターネット環境さえあれば、どこからでも使用できるということだと思います。自分のところでサーバーを置けば、管理者が必要になるので、その手間や経費が少なくなるのでこれもメリットだと思います。(40代/男性)
- ある程度無料で利用できる事、どの端末からでもアクセスできる事(30代/女性)
- データ容量が多いこと。万が一パソコンが壊れたりしても、またログインできること。
- パソコン内のデータの整理ができる。(20代/女性)
- パソコンのハードディスクのトラブルのリスクヘッジ(30代/男性)
アンケートを取った結果、インターネットが利用できればどこからでも使える、容量が多い、パソコン内のデータをバックアップするのに便利、マルチデバイス対応など、ユーザーとしてはクラウドストレージの持つさまざまな機能に魅力を感じていることが分かりました。さらに、導入コストが少ない、機器のメンテナンスがいらない、という運用していく上でのメリットをあげてくれた人もいました。
コスパも!利便性も!メリットいろいろクラウドストレージ
クラウドストレージでは、サービス事業者の提供するディスクスペースをインターネット経由で借り、そこにデータを保存することになります。このことからクラウドストレージには次のようなメリットがあります。
- 導入コストが安い
インターネット環境が整っていればすぐに利用できるため、新たに機器を用意したり、自前のネットワークを構築したりする必要がありません。 - 機器のメンテナンスが必要ない
サービス事業者所有のHDDを利用するので、機器のメンテナンスを自分で行わなくて済みます。 - インターネット環境があればデータにアクセスできる
USBなどを持ち歩かなくても、インターネット環境さえあればすぐに目的のデータにアクセスすることができます。 - マルチデバイス対応
パソコンだけでなく、スマホやタブレットからもデータの利用や保存ができます。 - オフラインで使えるサービスもある
サービスによっては、データのコピーをPC内部などに作成してくれるため、オフラインでもデータの編集作業ができます。 - 災害に強い
遠隔地にある複数のデータセンターにデータが保存されるため、自宅や職場が大規模災害に遭ったときでもデータの消失を防ぐことができます。
こんなはずじゃなかった…!?デメリットも知っておこう
もっともメリットがある一方で、デメリットもあります。クラウドストレージを利用するときは、次のような点に注意しておきましょう。
- セキュリティ管理が業者任せになる
手元でデータの管理ができないため、セキュリティについてはほとんど業者に任せることになります。そのためセキュリティに注意して業者を選ぶ必要があります。 - 不特定多数の人とシステムを共有することになる
クラウドは誰でも使えるサービスなので、不特定多数の人間と同じシステムを共有することになります。もし誰かのアカウントを使って不正アクセスがあった場合、その影響がサービス全体に及んでしまう可能性もあります。 - アカウントの自動削除
サービス事業者によっては、一定期間アカウントを放置していると、自動的にアカウントやデータが削除されることがあります。 - サービスが終了する可能性
利用者が少ない、会社の倒産などサービス事業者側の事情によって、サービスそのものが突然終了してしまうことあります。 - 預けたデータがサービス事業者に利用されることがある
無料のクラウドストレージに多いのですが、預けたデータが広告収入などを得る目的でサービス事業者側に利用されることがあります。
対策で回避!クラウドストレージのデメリット
もっともこれらのクラウドストレージのデメリットは、対策によってある程度回避できます。サービスを利用するときは漫然と利用するのではなく、次のようなことを意識してみましょう。
- セキュリティ対策に力を入れているサービス事業者を選ぶ
情報漏洩などのトラブルを避けるため、セキュリティ対策に力を入れているサービス事業者を選びましょう。特にビジネスで利用する場合は、セキュリティが強化されている有料の法人向けクラウドストレージがおすすめです。 - 安定したサービス事業者を選ぶ
突然サービスが終了してしまうリスクを避けるために、経営などの安定したサービス事業者を選びましょう。 - アカウントを放置しない
アカウント削除防止のために、取得したアカウントは定期的にログインするようにしましょう。 - 大切なデータはコピーを取る
外付けHDDや他のクラウドストレージなど複数のストレージにデータをコピーしておくようにしましょう。万が一預けたデータが消失してしまったとしても、他のストレージからデータを復元できます。 - 利用規約をよく読む
サービス事業者によるデータの流用が嫌な人は、あらかじめ利用規約をよく読み、データを流用されることのないサービスを選びましょう。
メリットとデメリットを知って賢く使う
クラウドストレージのメリットは、インターネット環境さえあれば、必要なデータをいつでも利用できることにあります。もっともオープンなサービスを利用することやサービス事業者を介することによる若干のデメリットもあります。クラウドストレージを使うときは、メリットはもちろん、デメリットにも注目する必要があります。これらのデメリットに対して適切な対策を講じることで、より安全にサービスを利用できるようになるはずです。
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