営業として仕事をこなす場合、ヒアリングは欠かせないポイントになります。お客様の話を集中して聞くというだけではなく、商品やサービスを上手に売り込むためには重要です。実は営業職のヒアリングに苦手意識を持っている人は少なくありません。

しかし、コツさえ掴めばヒアリング能力をしっかりと営業に活かすことができます。どのようにヒアリングをすると成約に繋げやすくなるのか、そしてどんなコツがあるのかをご紹介していきましょう。

ヒアリングの目的を丁寧に解説?

ヒアリングの主な目的はお客様との良好な関係性の構築にあります。お客様の意見や要望に対して真剣に耳を傾けることによって、相手は安心感を抱いてくれますし、きちんとした信頼関係を築いていくことも可能です。また、お客様の抱えている課題やニーズを探るという意味でもヒアリングは大いに役立ちます。信頼関係があってこそ、お客様はより正直に意見を述べてくれるものです。本当の悩みや問題がわかってこそ、本当に必要となる商品やサービスについてもきちんと把握できるようになるでしょう。

お客様に商品やサービスを紹介する際、ただ単に魅力をアピールするのではなく、ヒアリングをしたうえでの提案が必要不可欠です。要望についてきちんと聞いていないと、お客様のニーズに合致した最適な製品やサービスを紹介するのは難しくなります。また、お客様が求めるものを上手に汲み取り、それに合わせたセールストークをするのにも、ヒアリングは役立ってくれるでしょう。

現役の営業職に聞いた!ヒアリングで重視していることは?

お客様にヒアリングをする際、どのようなポイントを重視すべきなのかわからないという人も少なくないのではないでしょうか。現役の営業職の人にヒアリングのコツについて訊いてみました。

相手の気持ちを考えるのが最重要?

  • 相手の立場についての想像力を働かせるようにする。(40代/男性/パート・アルバイト)
  • 打ち解けた時にこそ相手の本音が出ると思う。(30代/男性/正社員)
  • なるべく、顧客側に発言をさせて、発散をさせる。(30代/女性/正社員)
  • 相手を理解しようとしているという姿勢を見せること。(30代/女性/パート・アルバイト)
  • ヒアリングで大事にしているポイントは、何を求めているのかの要点整理。(30代/男性/正社員)

質問

お客様へのヒアリングで大事にしているポイントがあれば教えてください。

回答結果

フリー回答

アンケート概要

調査地域:全国
調査対象:【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年08月03日~2017年08月10日
有効回答数:128サンプル

アンケートを取ってみたところ、さまざまな内容の回答がありました。お客様の話に耳を傾けることを前提として、相手のニーズを汲み取ることやお客様に発言させることなど、数多くのテクニックがあるようです。回答の傾向を見るかぎりでは、お客様の要望を知るように努めるのがヒアリングにおける重要なポイントだといえるかもしれませんね。

今日からできる!ヒアリングの基本テク!

ヒアリングの初歩的なテクニックは、全部で4つあります。1つは相手と視線を合わせることです。会話をするときの基本中の基本ではありますが、目を合わせることによって相手との意思疎通が円滑になりやすいので、心を開いてもらえる可能性も高くなります。また、目を合わせるだけではなく、頷くしぐさをしたり、相槌を打ったりすることも重要なコツです。それだけでも話を聞いている姿勢がきちんと伝わりますし、お客様も話を進めやすくなるでしょう。

話しやすい雰囲気づくりも怠らないように注意してみてください。気さくに見せたり、明るく見せたりなど、お客様が話しやすいと感じそうな雰囲気に合わせて態度を少し変えてみるだけでも効果的です。ただ、注意しなければならないのは、愛想よくしすぎてしまうことです。愛想がいいと好印象を抱かれるものですが、過剰な愛想のよさは相手の警戒心を生む可能性があります。そうならないようにあくまでもお客様が心地よく話せるようなヒアリングを心がけることが大切です。

4W2Hでヒアリングするのが営業のコツ!

営業で上手に相手の本音を引き出すコツとしては4W2Hでヒアリングをする方法があります。4W2Hの4WはWhat(何を)・Who(誰が)・When(いつから)・Where(どこで)という意味です。2HはHow(どのように)・How much(いくら)のことになります。いずれも商品やサービスを購入してもらううえで欠かせない情報になりますから、それぞれを自然な形で聞き出すようにしましょう。

単純に必要な情報について直球で尋ねてみるのも1つの手段ではありますが、すべてその方法にしてしまうと質問攻めをすることになってしまいます。そうなると相手が疲れてしまいますから、お客様が自ら話すように促したり、質問の仕方を工夫してみたりするなど、効率的な手法を用いるようにしてみてください。4W2Hすべての項目を引き出せたら、後は見積書や提案書に盛り込んでいきましょう。可能な範囲でお客様の要望に合ったものを提供し、相手が納得してくれれば、成約に繋がるのは確かです。

次のアポにつながるヒアリングのコツ!

成約に至らなかった場合はもちろん、既に成約済みで今後も新しい商品やサービスを紹介したい場合には、もう一度会ってもらうためのヒアリングが重要となります。次のアポをスムーズに取りたいのなら、お客様が抱えている課題やニーズの核心を上手に突くことは欠かせないポイントです。お客様が何を求めているのかがきちんとわかっていれば、次に会うためのきっかけをつくるのはそう難しいことではありません。

どんな課題なのかを判別したり、さらに深く掘り下げたりするためには、他のお客様の事例を紹介するのも有効的な手段です。お客様が自分自身でどんな課題なのかを把握していない場合もありますし、気づくきっかけを与えるためには積極的に使ってみるべき手法だといえるでしょう。問題の核心に切り込むことができれば、相手からの信頼を獲得しやすくもなりますし、そういう意味でも次のアポイントに繋がりやすくなります。

まとめ

適切なヒアリングをすることによってお客様が抱える課題やニーズについて深く知ることができます。そうすれば、お客様が求めるものに合わせた商品やサービスを提供できますし、契約成立に繋がりやすくなるのも間違いありません。

また、ヒアリングを通じてお客様との信頼関係を構築していくことによって、重要なビジネスパートナーとなれる可能性も高くなるでしょう。営業には欠かせないスキルですから、ヒアリングのコツをしっかりと掴めるよう努めてみてください。

ホワイトペーパー『営業生産性向上のカギとなる「ファイル共有・管理」の変革』をダウンロード