インターネットが発達した現代、メールはビジネスに必須のツールになりました。取引先とのやり取りや仕事の依頼など、ビジネス上で重要なやり取りがメールで行われることも少なくありません。コミュニケーションツールとして使われることの多いメールですが、実は使い方によってはタスク管理ツールとしても活用することができます。特にビジネス上のメールのやり取りが多い人にはおすすめです。ここではメールを使ったタスク管理のやり方について紹介します。
メールの受信箱をToDoリストに!
現代のビジネスパーソンにとってメールは重要なコミュニケーションツールです。電話やFAXではなく、メールを通して仕事が依頼されることも少なくありません。
そこでおすすめなのがメールの受信箱をToDoリストとして活用することです。特にほとんどの仕事がメール経由でやってくるという人であれば、メールボックス自体をToDoリストにしてしまうのは効率的な方法といえます。メールを受け取ったらすぐに受信箱のメールを分類し、仕事以外のメールは他のフォルダに移します。もし仕事のメールであればその仕事をタスクとして処理します。タスクが終わったらメールを処理済みフォルダに移動します。このような手順を繰り返していくと最終的には受信箱が空になり、処理すべきタスクがゼロになるはずです。
受信箱をToDoリストにすることで「受信箱を空にすれば本日のタスク終了」というシステムを作ることができます。電話や口頭で依頼された仕事は、自分宛てにタスク内容をメールして管理します。さらにタスクにすぐにとりかかれない場合でも返信だけは早く出す、依頼メールを出すときは自分にもCCを送り相手から返信が来たら自分宛てのメールも削除するといったルールを決めておくと、さらにタスクの管理がしやすくなります。すぐには返信しづらいメール、返信しようと思いながら時間が経ってしまったメールについては「未処理フォルダ」に移動しておくとストレスを減らすことができるでしょう。
メールを使用してタスク管理を行う方はどれくらい?
コミュニケーション以外にタスク管理にも使えるメール。上手に活用できればシンプルにタスク管理ができそうです。実際使っている人はどれくらいいるのでしょうか。全国の社会人100人を対象にアンケート調査を実施しました。
質問
メールのツールを活用してタスク管理を行ったことがありますか?
回答結果
はい:28
いいえ:72
アンケート概要
調査地域:全国
調査対象:【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年06月01日~2017年06月08日
有効回答数:100サンプル
メールを使っていない人のほうが多い?
調査の結果、メールをタスク管理に使っている人は全体の約3割。残りの人について使っていない・使ったことがないことがわかりました。まずは「メールを活用している」という人の声を紹介します。
- メールのツールを使うと管理しやすいので、よく行っています(35歳/男性/正社員)
- 頻繁にはありませんが、使うことがあります。ただ、メインのタスク管理には使っていません。(40歳/男性/経営者)
大量のビジネスメールをやりとりする、メール本体にタスク管理機能がついているなど、仕事環境によってはメールを使ったタスク管理が活きてくるケースも多いようです。
一方「メールをタスク管理に使わない」と答えた人についてはどうでしょうか。
- メールをタスク管理に使用するという発想が無い。(35歳/男性/個人事業主・フリーランス)
- 仕事柄、ビジネスでメールを使うことがない(23歳/男性/正社員)
- メールのツールを使ってのタスク管理がよく分からない。(34歳/女性/正社員)
そもそも仕事でメールを使わない、タスク管理にメールを使うという発想がない、手帳で十分といった声が寄せられています。今回の調査結果からはタスク管理にメールを積極的に活用している人が複数いる一方、メールでタスク管理をするのは難しいと考える人もかなり多いことがうかがえます。
しかし、メール単体でタスク管理を完結させるのが難しい場合でも、別途アプリを使用することでスマートに管理できるケースもあります。Todoistに代表されるToDoリストアプリがそうです。
Todoistでスマートにタスク管理
受信箱をToDoリストとして使うことには1つデメリットがあります。それは仕事と関係のないメールも大量に届いてしまうことです。また、送信者によっては件名から内容の想像がつきづらいメールもあります。
そこで役立つのがTodoistのようなToDoリストアプリです。Todoistは自分でタスクをリストに書き込むこともできますが、GmailやOutlookなどで受信したメールをそのままアプリのToDoリストに登録することもできます。「プロジェクトに合わせてTodoリストを作る」という機能に特化しているため、操作方法もシンプルです。プロジェクトごとにタスクをリストアップする、それぞれのタスクをさらに細かいタスクに分解するといった作業も簡単に行なえますし、複数人でプロジェクトを共有することもできます。こうした受信箱を使ったタスク管理では難しい作業も楽にできるのが魅力です。しかもクラウドサービスなのでアプリのダウンロード・アカウントの取得を行えば、PC、スマホ、タブレットと端末を問わず使えます。
そのほか、Todoist独自の機能として、カルマと呼ばれるモチベーションアップ機能があげられます。タスクをこなすことで「カルマ」が上がり、自分がどれくらいタスクをこなしているかをゲーム感覚で楽しめます。
ToDoリストを管理するアプリ・・・ 注意点とは
もっともToDoリストを管理するアプリにはデメリットもあります。それはアプリでタスク管理をするとアプリの操作にかえって時間がかかってしまう可能性があることです。タスクの入力や並び替えなどアプリの管理に時間を取られてしまうと「アプリを使ってToDoリストを管理する」という行為自体が効率の悪い作業になってしまいます。タスク管理アプリの操作にどれくらい時間をかけているのかを考えたとき「時間がかかりすぎている」と感じられるようであればすぐに対策を講じましょう。
ToDoリスト作成の手間を省くのに有効なのはテンプレートを活用することです。アプリによってはテンプレートのような機能が用意されていることもあります。これは特定のタスクリストをテンプレートとして保存しておける(もしくはタスクリストをコピーできる)というものです。毎日のルーティン、一定のフローが決まっている仕事については、あらかじめテンプレートを用意しておけば、あとはそれを貼り付けるだけでタスクの入力が終わります。
そして、作ったリストについてはアプリを開かず確認できるよう、スマホなどの通知を活用します。タスクをなるべくデバイス上の通知で確認できるような状態にしておけば、いちいちリストを参照する手間を省くことができます。