普段のタスク管理にスマホのアプリを使っている方も多いかもしれません。しかし、一見アナログと思われがちな手帳やメモ、ノートといった紙媒体には、書き込みの自由度が高いなどアプリにはないメリットがあります。うまく使いこなせばデジタルツールよりも正確かつ効率的にタスク管理ができる場合も少なくありません。そこで、手帳など紙媒体の持つ強みを活かしたタスク管理術を紹介します。手帳派の人はもちろん、デジタル派の人も必見です。

ToDoを管理する!手帳が便利な理由

スケジュール帳とToDoリストを一体化することは、タスク管理を効率よく進めるのに役立ちます。具体的には1冊の手帳に必要な情報をすべて集約し、タスク管理とスケジュール管理を同時に行なえるようにするのです。実際の作業を進めたり、スケジュールを立てたりするときはToDoリストとスケジュール帳を相互に参照することになります。そのため、バラバラに管理するよりも1冊にまとめてしまったほうが、より効率よく正確なタスク管理・スケジュール管理ができます。

使うツールは手帳のようなアナログだけでなく、スマホなどのデジタルツールでも構いません。ただし、フォーマットや機能に制約のあるデジタルツールは、紙に比べて一度に把握できる情報が少なくなる傾向があります。手帳のような紙媒体のほうがフォーマットの自由度が高い分だけ、多くの情報を扱えるのです。タスクの重要度によってペンの色を変える、必要に応じてマインドマップなどの図を書く、付箋をつけるといった作業ができるのは手帳ならではです。また、機器の故障やバッテリー切れを気にする必要がない、気がついたときにすぐ書き込めるというのもデジタルツールにはないメリットと言えるでしょう。

手帳でのタスク管理!週間レフトタイプが使える

タスク管理・スケジュール管理を一元化するなら、週間レフトタイプの手帳が便利です。スタンダードな週間レフトタイプの手帳は、左側に1週間分のスケジュール欄、右側にフリースペースというデザインになっています。この場合左側のページをスケジュール帳として使い、右側のページをメモやToDoリスト用のスペースとして使うことになります。

週間レフトタイプの手帳の魅力は、見開き1ページという限られたスペースの中にスケジュール帳とToDoリスト、さらにメモ帳までまとめられることです。スケジュール帳とフリースペースが同じ分量で振り分けられている週間レフトタイプの手帳は、一つひとつのスケジュール欄はあまりスペースが広くありません。その代わりフリースペースにToDoリスト、メモなど自分にとって必要な情報を自由に書き加えていくことができます。

スケジュール欄の横にスペースの関係で書き込めなかった予定の詳細を書き込む、スケジュールを見ながらToDoリストを作成するといった作業も簡単にできます。しかも、同じページ内にスケジュール帳とToDoリストを載せられるため今後のスケジュールとやらなければならないタスクをひと目で把握できます。何冊もノートや手帳を持ち歩きたくないという人には特におすすめです。

手帳でのタスク管理!スケジュール管理法を調査

紙媒体はフォーマットの自由度が高く、気になったことをすぐに書き留められるのが魅力です。なかにはスケジュール帳のスケジュール部分だけでなく、手帳のメモ欄もしくはメモ帳をタスク管理にうまく活かしている人もいます。そこでここでは全国の社会人100人を対象に、普段自分が実践しているメモ帳活用術について訊いてみました。

色分け、付箋つけとできる工夫はいろいろ

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  • 上司から次々と仕事の指示があり、手帳に予定を記入する時間がないときや、電話で話しながら予定が決まり、丁寧にメモを取ることができないときなどに、メモ帳に予定を走り書きして、手帳に移すまで保管しています。(47歳/男性/正社員)
  • 三色程度の色を使い分け、タスクの種類ごとに違う色で記入する。(男性/25歳/パート/アルバイト)
  • 備考欄に優先順位を記号で記入するように工夫しています。(男性/32歳/個人事業主・フリーランス)
  • 線を引いたり分かりやすく区分をして、数色のマーカーを使って色分けして、パッと見て全体像が分かりやすく書き出すようにしている。(48歳/女性/正社員)
  • スケジュール帳に書き込むのではなく、付せんタイプのメモ帳を使ってスケジュールが変わった場合移動できるようにしています。(44歳/女性/個人事業主・フリーランス)
  • タスクに優先順位をつけ、箇条書きにします。そして、終わったらチェックを付けることで、自分のタスクの進捗具合を把握しています。(30歳/女性/パート・アルバイト)

質問

タスクを管理する際の、メモ帳活用術を教えてください

回答結果

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アンケート概要

調査地域:全国
調査対象:【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年06月01日~2017年06月08日
有効回答数:100サンプル

手帳のメモ欄・メモ帳にもさまざまな活用術があり、実際タスク管理に役立てている方も多いようです。しかし、メモはスペースが小さい分だけ書き込める情報量が少ないというデメリットがあります。場合によっては十分にタスク管理ができないと感じられることもあるでしょう。そんな人は、より多くの情報を扱えるノートを使ってみるのも1つの方法です。

手帳で足りなければ・・・ ノートをプラスしてみよう

もっともスケジュールを立て、ToDoリストを作っているだけでは、今後の成長は期待できません。業務をより効率化するためには、タスク管理・スケジュール管理といったタイムマネジメントだけではなく、PDCAサイクルを意識して業務の質向上を目指すことも大切になってきます。1日のスケジュール・タスクが終わった後にPDCA(計画・実績・気づき・行動)を整理し、行動の改善につなげましょう。

しかし、スケジュールやタスクの管理とともに、PDCAサイクルまで回そうとすると1冊の手帳ではスペースが足りなくなってしまう可能性もあります。したがってPDCAの整理に関しては手帳とは別にノートを用意するようにするとよいでしょう。ノートのページを4分割し、それぞれのスペースにPDCAの各段階を振り分けます。P(計画)の部分にその日のスケジュールを書き写します。そしてD(結果・実績)のところにその日の成果や課題を、C(気づき)のところにその原因と思われる要素を書き出します。最後にA(行動)のところに、課題を解決するための行動案を書いていきます。

もしAで書いた改善策がタスク化できるようであれば、それをスケジュールやToDoリストにタスクとして付け加えます。
このようにPDCAを確認しながらタスク管理を進めることで、タイムマネジメントのスキルだけでなく業務の質そのものの向上につなげることができるのです。

まずは手帳でタスクを「見える化」!

フォーマットの自由度が高い手帳などの紙媒体は優れたタスク管理ツールです。特にメモスペースの多いスケジュール帳であれば、スケジュール帳とメモ帳の機能を1冊に集約することができます。まずはメモ欄などにタスクや思い出したことを書き出し、頭の中を整理してみましょう。そのうえでタスクリストを作り、スケジュール欄に書き写していけば効率よく、正確なタスク管理ができます。手持ちの情報を紙の上で視覚化し、タスクの中身や量の把握に役立てましょう。