営業マンが商談をスムーズに進めるために必要なことといったら何が浮かびますか。巧妙なセールストークや心理術など、さまざまなものが思いつくものですが、実は雑談力も欠かせません。雑談さえできればいいと考えてしまうかもしれませんが、営業における雑談力にはコツが要ります。雑談力を上げるためのポイントやおすすめの話題、そして逆におすすめできない話題についてご紹介していきましょう。要点を押さえてしっかりと雑談力を上げてみてください。
営業職の必須要素!?営業先との雑談で話す内容とは?
営業先へ出向いて相手と話をする場合、雑談の内容としてはどんなものがあるのか気になりますよね。具体的な内容やその傾向について探るため、現役の営業職の人に意見を伺ってみました。
無難な内容や共通の話題が多いもの!
- 天気や季節など無難な話。(40代/女性/個人事業主・フリーランス)
- スポーツ・健康・趣味の話題です。共通する点が有ったら、自然と話が弾んで、心が通います。(60代/男性/経営者)
- 客の趣味嗜好によって変えるので、具体的に決まった話題があるわけではない。(40代/男性/正社員)
- 経済についての話が多いです。(20代/男性/正社員)
- お互いの家庭のこと。(20代/女性/正社員)
- 政治談議は極力避けるようにしています。(50代/男性/公務員)
質問
営業先で相手と話す雑談は、どのような内容が多いですか?
回答結果
フリー回答
アンケート概要
調査地域:全国
調査対象:【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年08月03日~2017年08月10日
有効回答数:130サンプル
調査してみたところ、まず多かったものとしては天気や季節などの無難な話でした。内容が無難であれば、相手が誰であっても話題にしやすいものなのかもしれません。他に目立っていたのは、趣味やスポーツなどの共通の話題に関する回答でした。お客様の趣味嗜好によって話題を変えるという意見もありましたし、お互いに興味の持てるような話題だと話しやすい利点があると考えられそうです。
他にも、家庭のことという回答も複数ありました。家族の話題は持っているのが一般的ですし、話のネタが尽きにくいというメリットもありそうですね。逆に、政治についての話題は避けるという意見も見受けられました。論争が起きやすいような話題は避けつつ、なるべく話として盛り上がりやすいものを選ぶのがいいのかもしれません。
ビジネスで雑談力が注目される理由とは?
営業職に限ったことではなく、ビジネスにおいて雑談力は欠かせないスキルになります。しかし、そもそも雑談力とは一体どんな能力なのかがよくわからないという人も少なくないかもしれません。雑談力というのは、いわゆるコミュニケーション能力にほぼ等しいです。雑談を通して良好な人間関係を築いていくスキルですから、ただ適当に話題をつくるというわけではありません。話し上手とも少し意味合いが異なってくるでしょう。話に面白みがあったり、惹きこまれるものがあったりといったことも確かに大切ではありますが、肝心なのは相手との距離を縮めることです。
相手との距離の近さや信頼感の強さというのは、営業においては成約できるかどうかに関わる重要な部分ですから、雑談力は必須のスキルだといえるでしょう。雑談力がないといきなり本題のセールストークに入ってしまいかねないですし、自然な形で営業をかけるためにも不可欠なものです。また、世間話をすることによって、その中には商談成立に繋がる思わぬチャンスが眠っていることもあります。さまざまな話題で盛り上げつつ、ビジネスのチャンスを広げていきましょう。
雑談力を上げる3つのコツ!
雑談力を上げるためには3つのコツがあります。1つ目は相手への興味や関心を持つことです。どんな人柄なのか、どんな趣味を持っているのかなど、相手に関して興味を持てれば、自然といろいろな質問ができるようになります。そこから話題を膨らませることもできますし、共通点が見つかったならより話しやすくもなるでしょう。
質問上手になるというのも雑談力アップのための大切なコツです。相手が興味を持ちそうな内容をぶつけてみたり、上手く情報を引き出したりするのに質問は大いに役立ちます。答えやすさに配慮した質問をすれば、話も弾みやすくなるものです。
そして3つ目のコツは、褒め上手になることです。何でも褒めてしまうとわざとらしく感じてしまいますが、自然な範囲なら褒められると大概の人は嬉しい気持ちになるものです。褒めることで好印象を抱いてもらえますし、相手との距離も自然と縮めやすくなります。
商談もスムーズに!営業に使える雑談とは?
スムーズに商談を進めるためには、雑談力を意識するだけではなく、雑談そのものの内容にも気を配りましょう。おすすめの話題は、自分の近況や自虐ネタです。自分自身に関することなら気兼ねなく話しやすいですし、相手に自分の人柄や性格を知ってもらえる機会にもできます。趣味や出身地などが一緒なら、共通の話題として積極的に取り上げてみるといいでしょう。どうしても共通点が見つからない場合は天気や景気に関する話がおすすめです。
また、共通点がないなら自らつくるという方法もあります。例えば映画鑑賞を趣味にしている商談相手の場合、まずはおすすめの映画を教えてもらうといいです。勧められた映画を観ておけば、次回会ったときには共通の話題ができます。映画に限らず、読書やスポーツなど、相手の趣味や好きなことに自分も挑戦してみる姿勢でいれば、話題を作りやすいのは確かです。
相手を不機嫌にさせるかも?触れてはいけない話題に要注意!
注意点ですが、雑談時の話題の内容は何でもいいというわけではありません。触れてはいけない話題、あるいは触れないほうがいい話題というものもあります。代表的なものとしては、政治や宗教、スポーツ観戦が挙げられるでしょう。これらの話題は一見すると盛り上がりそうな内容だと思う人もいるかもしれません。
しかし、政治なら支持している政党、宗教なら信仰している宗派、スポーツ観戦なら応援しているチームが異なるという可能性があります。例えば同じ野球チームを応援しているのなら盛り上がりやすいですが、違う場合は口論になってしまう可能性すらあるので注意が必要です。
すっかり嫌われたり、対抗意識を燃やされたりしてしまい、下手をすれば本題に入ることすら困難になってしまう可能性があるので、これらの話題は避けるのが無難といえます。
まとめ
雑談力は単に適当な話をすることではなく、雑談で相手との関係を深める大切な能力になります。話を通して相手との関係性が深まったり、盛り上がったりすれば、商談を成立させやすくなるため、ビジネスにおいて欠かせないスキルなのは確かです。場合によっては雑談があったからこそ商談が成立することもあります。相手への興味や関心を高めつつ、質問上手や褒め上手になることを意識して話をすれば、円滑に雑談力を上げることができますから、業績を上げたいのなら雑談のコツを身につけておきましょう。
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