仕事上のミスはいくら注意していても起こり得ますが、それが小さなミスで済むか大きなミスに発展してしまうかは対応の仕方によります。ミスをどのようにフォローするかによって周りの受け止め方も違ってくるので、まずは起こしてしまったミスから逃げないことが大事です。
ところが、ついミスを隠してしまう人がいるのが現状です。ここでは、ミスを隠そうとする人の心理とミスを防ぐための対策について解説します。
仕事でミスしてしまったら… みんなはどんな行動をする?
まずは、仕事上のミスに対してどんな対応をする人が多いかアンケートを取って調べてみました。
【質問】
仕事でミスをしてしまったときの行動として近いのはどちらですか?
【回答結果】
正直に伝える : 91
隠す : 9
【アンケート概要】
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 – 29 30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年08月29日~2017年09月05日
有効回答数:100サンプル
ミスを正直に伝える人が大多数
今回のアンケートでは9割を超える人がミスを正直に伝えると答えました。
- 隠したい心境になるが、いずれバレることだし、正直に伝えたら上司も理解して協力してくれると思うから。(40代/正社員/女性)
- ミスを隠すのは最悪の対処法です。できるだけ早く伝えることで事態の悪化を最小限に食い止められます。また、ピンチをチャンスにつなげることも可能で、ミスを早く報告した方がその人の人物評価にもプラスになることが期待できます。(50代/正社員/男性)
- 自分でリカバリーできるならまだしも、無理ならすぐに言うべきだと思います。(30代/パート・アルバイト/女性)
正直に伝えると回答した人のコメントのなかには「心境的には隠したいけれど」という前置きが多く見られました。隠したい気持ちを抑えて正直に伝えることで、問題を小さいうちに解決でき、被害を最小限に止められるという意見が目立ちます。
一方、隠すと答えた人のコメントは以下の通りです。
- 自分でカバーできる小さなミスなら特に伝えずにカバーすることがあります。(40代/パート・アルバイト/女性)
- 自分では隠してしまう挙動に走ることが多い。いいことではないと思っているが、咄嗟だとそうするケースが多い。(50代/正社員/男性)
- 正直に伝えるべきなのだが、小さなミスの場合は、隠してしまう。(20代/個人事業主・フリーランス/男性)
ミスを隠すと回答した人のコメントを見ると、ミスの大小で隠すか隠さないかを判断している様子がうかがえます。小さなミスを隠すことで大きなミスに発展してしまうことなどは頭の中にないようです。今回のアンケートの結果、ミスを報告する人はミスを隠すことが大ごとに繋がる可能性があると考えているのに対して、ミスを隠す人は小さいミスなら隠しても問題ないと考えていることがわかりました。
では、続いてミスを隠したがる人の心理について見ていきましょう。
仕事のミスを隠す人の心理について
仕事でミスをしたときつい隠してしまう人には次のような特徴が見られます。
・仕事への考えが甘い
自分の仕事が周りにどのような影響を及ぼすかがわかっておらず、自分が仕事でミスしても周りには影響がないと考えています。職場全体の中での自分の立ち位置が理解できておらず、自分の仕事が全体のどの部分を担っているかも把握できていないと、ミスを隠しても発覚しないと考えがちです。
・ミスを責められるのが怖い
単純に叱られるのが嫌だという思いしかなく、ミスがどのような結果を及ぼすかには頭が回らず、隠したい気持ちが先行してしまいます。
・自尊心が強い
プライドが高い人は、周りからの評価は必ず高くなければならないと思っています。自分がミスしたことを周りに知られることが我慢できないため隠してしまいます。
・出世したい気持ちがある
出世を実現するためには、ミスをしたという事実が知られてはいけないと考えがちです。
ミスしたときの正しい対処法
ミスを隠すということが間違った対処法であることは、アンケート結果からも多くの人がわかっているようです。では、仕事上のミスの対処法として正しいのはどのような方法なのでしょうか?ポイントとしては次の2つを押さえることが大事です。
・隠さないこと
仕事上のミスは隠しても必ずどこかの段階で発覚してしまいます。いずれはミスが見つかるということを自覚して、早い段階で直属の上司に報告することが大事です。早い段階ならミスが周りに及ぼす影響が小さく、対策もとりやすくなります。
・再発防止の仕組みづくりを考える
ミスをしたことによって、仕事の取り組み方の間違いや職場全体の作業の進め方の問題点などが浮き彫りになることがあります。個人的に再発防止策を練るよりも、職場共通の問題点として上司と一緒に再発防止のための仕組みを考えたほうが、職場全体のミスを減らすことに繋がります。
ミス防止策1. ホウ・レン・ソウの徹底は基本業務!
いくら完璧な人でも、ミスの可能性をゼロにすることはできません。しかし、ミスを完全に防ぐことは無理でも、ミスが起こる可能性を低減させることは可能です。仕事上のミスを減らす工夫として広く取り入れられているのがホウ・レン・ソウという考え方です。ホウは報告、レンは連絡、ソウは相談の略で、この3つをしっかり行うことで職場のミスを未然に防ぐというものです。
報告は上司からの指示に対して、部下が進捗状況や結果を知らせることを言います。経過を報告することでミスが起こる前に間違いに気づきやすくなります。連絡は、上司部下に関わらず、関係者とのあいだで簡単な情報のやり取りを行うことです。密に連絡が取れていれば、ミスが起こる前に誰かが問題点に気付く可能性が高くなります。相談は判断に迷ったときや意見があるときに周囲の人に聞いてもらいアドバイスをもらうことです。間違った判断で仕事を進めるのを未然に防ぐことができます。
ミス防止策2. ダブルチェックの徹底でミスを低減!
仕事のミスを防止するためには、見直しやチェックを徹底することが大事です。しかし、チェックの回数は多ければ多いほど良いというわけではありません。1回見ただけでは見落とすかもしれないと考えて、2回チェックすることが望ましいという考えのもと、ミスが許されない現場でよく取り入れられているのがダブルチェックです。作業した人のほかに、もうひとり別の人がその作業内容をチェックすることでミスの確率を減らすという方法です。
作業した人が2回チェックしてもダブルチェックと言えますが、チェックをするときに目が行くポイントが同じでは、2回とも同じところを見逃してしまう危険性があります。その点、別の人の目でチェックをすると、先にチェックした人が見逃した部分のミスを発見する可能性が高まります。2人が異なる切り口でチェックを行ったり、それぞれ逆からチェックをしたりすると更にミスを減らすことに繋がります。
ミスを減らすための当社の働き
仕事上のミスは誰にでもあり得ます。当社ではミスをする事が悪いのではなく、ミスに対して改善を見出さない事が悪だと思っています。私たちはプロジェクト管理ツールのBacklogや、顧客管理(CRM)ツールのSalesforceを活用して1つの仕事の進捗状況を把握し、自社サービスであるオンラインストレージのFleekdriveを使い、資料などのデータを共有管理しています。
タスクに対して進捗状況を確認しながら、データも共有で管理を行う事で、ミスが起きそうな際に事前に誰かが気付く事が出来たり、ミスが起きてしまっても原因を見つけやすいので今後の対策が練りやすくなります。
大事なことは、
- 事前にミスを減らす対策
- ミスが起きてしまった際の原因追究
- 原因に対しての今後の対策策定
上記3つを会社や部署・チームで共通認識を持っている事だと思います。