仕事を円滑に進めるために大切なポイントとなる共有フォルダの管理は上手くいっているでしょうか。実は、共有フォルダの管理の仕方によって、仕事の効率にも影響がでてくると知っていましたか。一般に優秀なチームの共有フォルダは、管理が行き届き、きれいに整理されていると言います。これは必要なファイルへのアクセスが容易なために、作業効率がアップすることからです。では、どのように共有フォルダを扱ったらよいのか大切なポイントについてご紹介します。

見やすい共有フォルダづくりをするためにはルールが必要!

共有フォルダを使う時に、ルールを決めずに一人ひとりが勝手にデータを入れたりフォルダを作っていたりしたらどうでしょうか。間違いなく大変なことになってしまいます。さらには共有フォルダを利用する人の数が増えるほど、フォルダ内は膨大なファイルで混沌としていくでしょう。その場合、目的のファイル探しに時間がかかり、仕事効率も下がってしまうという悪循環にもなりかねません。

そこで、仕事の効率を上げるためには、きれいに整理された見やすい共有フォルダを心がけることが大切です。探したいファイルがすぐに見つかれば、チーム作業がスムーズにこなせます。そこでポイントになってくるのが、チーム全員が共通のルールでフォルダを共有していくことです。

また、ルールが既に存在した場合でも、どこか混沌としているということはないでしょうか。例えばところどころ一貫性がなかったり、フォルダの分け方があいまいだったりということはありませんか。一般に仕事ができるチームはファイルの管理方法が徹底していると言います。共有フォルダを使いやすくして、スムーズに仕事をしやすい環境づくりをすることが、仕事効率を上げるコツです。まずは共有フォルダをきれいに整理して、適切な共通のルールづくりから始めることです。皆が共有フォルダを気持ちよく扱うために、上手なフォルダのまとめ方に関するルールがあるのであればすぐにでも知りたいものではないでしょうか。早速チームでも取り入れられるよう、次の項では使い勝手のよい共有フォルダにするためのルールの作り方を、例を交えて紹介します。

使い勝手のよい共有フォルダにするためのルールの作り方とルール例

まずは、ファイル名の付け方からみていきましょう。ファイルの名付け方に一貫性はありますか。このファイル名が大切なポイントになります。チームで統一された名付け方をすることのメリットは次のようになります。膨大なファイルの中でファイルが見つけにくい場合に、検索機能を使うことで、膨大なデータの中からキーワードで簡単にファイル検索ができます。よって、名付け方はファイル全体で見た時に最も探しやすい名前になるよう工夫しましょう。例えば、「1120_株式会社〇〇様_プレゼン資料」などのように、日付を最初にして数字で統一する方法などがあります。

次は、フォルダの作り方についてです。フォルダの分け方は細分化しすぎないことがコツです。もし細かすぎると、例えばどのフォルダにあるのかわからないファイルを見つけたいときなどに、そのファイルを探すために手間がかかってしまいます。程よい範囲で大まかにカテゴリ分けされたフォルダであれば、一目で見て、認識しやすくなります。フォルダ全体を見渡し、同じフォルダの重複が出ないようにしましょう。

見やすいフォルダ分けが済んだところで、階層フォルダの分け方について最も一般的な方法を紹介します。まずは第一階層のフォルダは年度で区切ってみましょう。第二階層のフォルダは、業種にもよりますが「書類別、案件別、顧客別」などのように、扱う内容別に分けます。第三階層のフォルダは、第二階層をさらにわかりやすく細分化していき、こちらに各ファイルを収納します。例えば第二階層が「案件別」であれば、第三階層は「開発プロジェクトA」のようになり、その中に開発プロジェクトに関するファイルが入ります。つまり、1つのフォルダの中に、さらに2つの階層があるのが、一番まとめやすくちょうどよい階層フォルダ分けの仕方だということです。これは、多くても合計4クリックまでが一番使い勝手がよいと言われているためです。あまり階層を深くし過ぎてしまうと目的のファイルに辿り着くまでが大変です。

ファイルの保存期間とバックアップについて

続いてファイルの保存期間について説明します。チーム内で業務に則した適切な期間を決め、古くなったフォルダは過去フォルダに格納しましょう。作業効率の点から古いフォルダが増えてくると見づらく使いにくいという点と、データ容量が増え重くなるためです。この際に名付けのし方は「old」などにします。また、どのフォルダに入れたらよいか分からない、カテゴリ分けのあいまいなファイルもでてくることがあるかと思われます。そういったファイルは「その他」フォルダに格納します。これらのフォルダは、必要な時があれば使用できるように、階層分けなどを現役フォルダと同じにしておきましょう。

アクセス権限については、業務の機密情報を漏らさないためにも、セキュリティの面からしっかりと気を付けたい点です。フォルダにはアクセス制限をかけておき、業務に関わる人のみがアクセスできるように設定しましょう。クラウドサービスを活用する機会の多い現在、面倒でもメールアドレスによる個別の許可設定をします。また、フォルダにパスワードを設定することで不正アクセスが防げ、メールの誤送信の際の情報漏洩を避けられます。

最後に、バックアップも大切な作業になります。バックアップに関してのルール作りは年に一度位がよいでしょう。業務の忙しくない都合の良い時期を決めて定期的に行うとよいでしょう。その際にフォルダの中身を吟味し、この機会にいらないファイルは捨ててしまうことで、フォルダ内をできるだけすっきりさせてしまいましょう。

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共有ファイルを賢く管理して仕事の効率化を図ろう!

会社で何気なく使用する共有ファイルにも、実はスマートな管理の仕方や整理方法があるのです。整然としたデータ管理こそが仕事の効率をあげるということがわかりました。そして、それが結果的に会社の収益アップにつながる可能性もあるというのは、意外と盲点なのではないでしょうか。共有ファイルの適切な扱い方は、ぜひマスターしておきたい工夫です。チームのフォルダを、一度だけ今回のように整理しなおす機会を作れば、あとはそのフォルダを踏襲して管理し続けていけばよいのです。

最後にもう一度まとめてみると、スマートな共有ファイルの管理ルールは以下の点になります。

  1. ファイルの名付け方ルールの共有
  2. フォルダ分けは細分化しすぎない点
  3. フォルダの重複に注意する点
  4. 階層フォルダは3階層までがほどよい点
  5. フォルダの保存期間を決め、古くなったフォルダは過去フォルダに収納する点
  6. その他のあいまいなファイルを格納するフォルダがあると便利な点
  7. アクセス権限をフォルダごとにしっかり設定し、パスワードを駆使することでセキュリティ対策をする点
  8. 定期的なバックアップと、不要ファイルの削除

もし現在のチームで使用中のファイル共有方法について、十分な満足感が得られていないという場合は、今回のルールをぜひ適用させてみてはいかがでしょうか。日々の業務の効率が飛躍的に改善されるのだとすれば、今すぐに試してみない手はありません。