ネット犯罪はますます巧妙さを増しています。インターネットは私たちの生活には欠かせない重要なインフラですが、残念ながら安全な場所とは言いがたいものがあります。悪意のあるwebサイトや偽ソフト、フィッシングメールなど、犯罪者によって、私たちから貴重な個人情報あるいは金銭を盗み取るためのさまざまな罠が仕掛けられているのです。被害に遭うのを防ぐためには、まずは自衛が鉄則。PCのセキュリティ対策を今すぐ見直しましょう。

被害に遭ってからでは遅い!恐ろしい事件が多発中

「まだ被害に遭ったことがないから」とセキュリティ対策をあまり意識したことがない人もいるかもしれません。しかし、これらのネット犯罪は遭ってからでは遅いのです。金銭的な被害はもちろん、機密情報や人との信頼関係など金銭に換算できないものまで奪われてしまいます。実際次のような事件が多発しています。

  • マルウェア(コンピュータウイルス)への感染
    悪意のあるwebサイトや偽ソフト、メールの添付ファイルなどに仕込まれたマルウェアは、PCのシステムに侵入すると、さまざまな不正なプログラムを実行します。その結果、個人情報が盗み出されてネット銀行からお金を引き出される、webカメラで盗撮される、データが破壊される、といった被害が発生します。
  • フィッシング詐欺
    これは実在する企業を装って偽ページや偽メールを作成し、そこに誘導されたユーザーからクレジットカード情報などの個人情報を盗み出すものです。クレジットカード情報の悪用による金銭的な被害などが発生します。
  • 不正ログイン
    ハッキングなどが原因でアカウント情報を第三者に盗まれ、webサービスに不正にログインされてしまいます。ECサイトで勝手に買い物される、機密情報が漏洩する、といった被害が起こります。

最低限これだけはやっておこう!パソコンのセキュリティ対策

PCを使う人にとって、最低限やっておいてほしいセキュリティ対策は次の3つです。設定が面倒、お金がかかるなどの理由で、対策を先延ばしにしている人もいるかもしれませんが、実際に被害に遭ってしまうとその損害は計り知れません。今すぐ自分のPCのセキュリティを見直しましょう。

  • セキュリティソフトを導入
    セキュリティソフトには、マルウェア対策、フィッシング詐欺対策などさまざまなセキュリティ機能があります。なかにはセキュリティソフトを騙る悪質な偽ソフトもあるので、実績のある会社のソフトウェアを選ぶようにしてください。
  • ファイアーウォールの導入
    不正なアクセスを遮断するファイアーウォールを設定しておきましょう。OSには標準でファイアーウォール機能がついています。セキュリティソフトが入っている場合には、そのソフトのファイアーウォール機能が有効になっているはずです。
  • OSやソフトウェアは常に最新のものに更新する
    OSやソフトウェアのアップデートは、セキュリティ対策としてはとても重要です。アプリケーションの脆弱性を突いた攻撃からPCを守ることができます。

注意すればさらに被害は防げる!ユーザーが気をつけるべきこと

ネット犯罪に巻き込まれないためには、PCにセキュリティ対策を施すのはもちろん、ユーザーの心構えも重要です。普段からセキュリティを意識して利用することで、被害に遭う危険性をさらに減らすことができます。

  • ネット上で安易に個人情報を打ち込まない
    フィッシング詐欺などに遭うのを避けるために、ネット上で安易に個人情報を打ち込まないようにしましょう。
  • 公共の無線LANを使うときは注意
    公共の無線LANは通信が暗号化されていないため、通信内容が他人に筒抜けになってしまいます。クレジットカード情報など漏れて困る情報はやりとりしないようにしましょう。
  • パスワード設定に注意
    webサービスなどへの不正ログインを防ぐために、他人から推測されやすいパスワード(名前や誕生日など)を使わないようにしましょう。また、複数のサービスでパスワードを使い回すのも避けてください。
  • メールやSNSなどの不審なファイルやURLは開かない
    メールの添付ファイルにマルウェアが仕込まれていた、SNS上などに貼られたURLによって悪意のあるwebサイトに誘導されるなどの事態が考えられます。不審なファイルやURLは開かないように注意しましょう。

みんなのセキュリティ対策法が知りたい!

怠ると取り返しのつかない事態を招きかねないのが、パソコンのセキュリティ対策です。それでは具体的にユーザーのみなさんはどのような対策を心がけているのでしょうか。150名の方にアンケート調査を実施しました。

最低限セキュリティソフトは導入済みという人は多い

  • セキュリティソフトのウイルスバスターを有料でインストールしている。こまめにアップデートの確認や更新をしている。重要なパスワードをパソコン上で保存しない。(20代/男性)
  • 契約回線との間にファイアーウォールやルーターを挟む。ウイルス対策ソフトウェアをインストールする。ダウンロードしたファイルに不用意に触らない。セキュリティパッチは毎月小まめに実施する。(40代/男性)
  • ウイルス対策ソフトを入れる。(20代/女性)
  • ウイルス対策ソフトを入れて、定期的にアップデートしている。(20代/男性)
  • セキュリティソフトをこまめに更新する。英数字を混ぜた複雑なパスワードを使う。パスワードの使い回しはしない。(30代/女性)

質問

パソコンにどのようなセキュリティ対策を施しているか、具体的に教えてください。

回答結果

フリー回答

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年02月24日~2017年03月01日
有効回答数:150サンプル

最低限セキュリティソフトを入れているというユーザーが多いようです。ただセキュリティソフトは必須とはいえ、万能ではありません。今回のアンケート結果では、セキュリティソフト以外に色々と対策も講じている意識の高いユーザーもいました。日頃の自分のセキュリティ対策を見直して、見習うところは見習っていきたいものです。

セキュリティ対策で大切な個人情報を守ろう!

インターネットは便利なものである反面、一歩使い方を間違えると、マルウェアなどの招かれざる客をインターネット経由で自分のPC内に招き入れることになりかねません。そうなってしまうと個人情報や機密情報など大切なデータが犯罪者の手に渡ることになってしまいます。インターネットを安全に使いこなすためには、パソコンのセキュリティ対策は欠かせないのです。日頃からきちんと対策を講じ、ネット犯罪に遭うのを未然に防ぎましょう。