「ファイルサーバリプレース検討セミナー」と題して、2018年10月17日にセミナーを開催しました。
今回は本セミナーでの講演内容をご紹介します。

進むファイルサーバリプレースの検討

Windows Server 2008 / R2のサポート期限が迫る中、これを機にファイルサーバのリプレースを本格検討されていらっしゃる企業が増えています。
Windows Serverのサポート期限はAzure移行を前提に3年間延長ができるようですが、サポート期限を延ばすためにAzureを選択するのは本末転倒です。
そこで、どういった選択肢があるのかをお話しました。

サポート期限が終了したまま使い続けるとどうなるの?

そもそも、サポート期限が切れたまま使い続けるとどうなるのでしょうか。こちらはあえて詳しくご紹介することはないと思いますが、まずセキュリティ更新プログラムの提供が停止します。これによりマルウェアへの感染、情報漏洩リスクが高まります。

また、サポート切れの製品を利用してセキュリティ事故が発生すると、

  • 企業ブランドの著しい低下
  • 企業コンプライアンスの問題

など、ビジネス自体に及ぼす影響は少なくありません。

ファイルサーバリプレースの選択肢は大きく3つ

1.オンプレミスのファイルサーバを利用する

ファイルサーバやNASを購入して自前でファイルサーバを用意することになります。Windows Serverを利用する場合は、いずれまたOSのサポート期限終了という問題に直面することになります。もちろん基幹システムなどと連携しており、ファイルサーバもLAN内に置いておきたい場合など、目的があってオンプレミスを選択されるケースはあると思います。

2.クラウドサービスを利用して自社でファイルサーバを用意する

AWS、Azure、IBM Bluemix InfrastructureなどIaaSを利用して、クラウド環境にファイルサーバを構築する方法です。社内システム全体をクラウドに移行する場合など、ファイルサーバもIaaSを利用してクラウド化することができ、ハードウェアの購入は不要になります。

ただし、ネットワークなどインフラに詳しい管理者が必要で、保守やメンテナンスにはオンプレミスでの運用とまではいきませんが、それなりに工数がかかります。

3.オンラインストレージを利用する

ハードウェアの購入も必要なく、保守やメンテナンスなど全てベンダーにお任せ。ユーザ利用するだけです。ファイルサーバとしてファイルを管理するだけというよりは、取引先などともファイルを共有することができるように、さまざまな機能が用意されています。

企業におけるファイル管理・共有の課題

ファイルサーバをリプレースするのであれば、何を解決したいのかを明確にすれば、選択肢はおのずと絞ることができます。ここからは企業でのファイル管理・共有に関するよくある課題をみていきましょう。

メールでのやり取りが煩雑・最新バージョンが見つからない

ファイルの管理はファイルサーバ、ファイルのやり取りはメールという企業はまだまだ多く、最新ファイルの管理に四苦八苦という声をよく聞きます。
自分がメール添付で送ったファイルが最新なのか、受信トレイのメールに添付されているファイルや、ローカルPCに保存してあるファイル、もしくはファイルサーバのファイルなど、どれが最新か分からなくなってしまうという問題です。

頻繁にやり取りしている間はなんとかファイルを見つけることができますが、数か月前にやり取りしていたファイルの最新版となると、見つけるまでに10分~15分など結構時間を取られてしまうものです。
取引先などともファイルを共有できる仕組みがなければ、ファイルの受け渡しはいつまでもメールに頼ることになり、最新のファイルが見つからないという課題は解決できませんので、オンプレミスのファイルサーバでは解決が困難な課題です。

社内でしかファイルにアクセスできない

営業の方が外出先で社内のファイルサーバにあるファイルを取得したいというのはよく聞く話ですが、スマートデバイスの普及とともに、最近は建設現場やビルのメンテナンス現場、不動産の現地物件、輸出用中古車のストックヤードなどから、写真をファイルサーバにすぐアップしたいというお客様が増えています。
こちらもオンプレミスファイルサーバでは解決が難しい課題です。IaaSを利用した場合もスマートデバイスから直接写真を送信することは、なにかしらの開発をしない限りはできません。

Fleekdrive(オンラインストレージ)にはモバイル専用アプリがありますので、スマートデバイスで撮影した写真をすぐにオフィスに渡すことが可能です。

セキュリティの課題

セキュリティの課題というと外部からのアタックが真っ先に頭に思い浮かび、オンプレミスでWANに接続されていないファイルサーバが最も安全な気がしますが、実はそうでもありません。ファイルが流出する経路はネットワーク上からだけではないためです。
働き方改革で時短ハラスメント(ジタハラ)などという言葉が生まれていますが、自宅に仕事を持ち帰らなければ仕事が終わらないと言った問題が起こっています。

そんな中、ファイルに外からアクセスできないので、ルールでは禁止されていてもUSBメモリにファイルをコピーし、持ち帰る途中で紛失・流出してしまう事故もいまだに後をたちませんし、個人用のオンラインストレージに業務ファイルを保管してしまうなどシャドーITの危険性もあります。

このように、ネットワークから隔離されているから安全ということにはならず、企業側で安全かつ便利な仕組みを準備することが非常に大事になります。
FleekdriveはAWS上で稼働していますので、インフラについてはAmazonが巨額の費用を投じてセキュリティ対策を施した環境ですし、アプリケーション層でもセキュリティの機能を豊富にご用意して、安全かつ便利な環境を実現します。

保守に手間とコストがかかる

オンプレミスの場合は全て自社で運用しなければなりませんので、保守の手間とコストが大きくなりがちです、IaaSを利用すればメンテナンスの大部分は自社で行う必要がなくなりますが、管理者がコンソールからディスクを追加したり、新しいインスタンスを用意したりと、作業がゼロになることがありません。
CRM、SFA、MA(マーケティングオートメーション)、ABMなど、顧客や見込顧客に関するフロントの業務IT化に投資をしたいという企業が多く、ファイルサーバなどいわゆるバックエンドのシステムはオンラインストレージなどSaaSを利用することで、コストと人的リソースをフロント側のシステムに投入する企業が増えました。

このようにファイル管理・共有のよくある課題を解決するには Fleekdriveのようなオンラインストレージがお勧めです。

記事後半ではさらに比較を進めていきます。

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