クラウドストレージは、データの保存や共有に使えるだけではありません。大切なデータのバックアップにも大活躍してくれます。しかも自動で最新のバージョンに同期してくれるので、いつでも最新のデータをバックアップしておくことができます。さらにインターネット上にデータを保存しておくことになるため、災害時やPCのクラッシュといった不測の事態が起きたときでも、データをすぐに復旧することができます。

バックアップにクラウドストレージを使用している人はどのくらい?

データのバックアップを取るのに便利なクラウドストレージですが、実際に利用している人はどれくらいいるのでしょうか?全国の男女300名に訊いてみました。

【質問】
データのバックアップにクラウドストレージを利用していますか?

【回答結果】
利用している:118名
利用していない:182名

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年02月24日~2017年03月01日
有効回答数:300サンプル

まだ使ったことがない人も多い?一方、利用中の人は便利さを実感

利用していない人がやや多い、という結果になりました。

  • バックアップは手元のHDDで行っているので。クラウドは容量とセキュリティの問題であまり活用できていません。(30代/男性)
  • そもそもクラウドストレージが分からない。(20代/女性)

サービスの内容をそもそも知らない、さらにセキュリティの不安から使いづらい、という声が多く聞かれました。一方、すでに手放せない、という人も約4割います。

  • デジタルカメラの画像の保存や、スマートフォンのデータをバックアップするのに便利なので利用しています。(30代/女性)
  • 遠くに住んでいる親などとのファイルの受け渡しがスムーズだから(30代/女性)
  • パソコンが壊れてもバックアップができているので安心する。(30代/男性)

ファイルの受け渡しが楽、PCが壊れてもデータが残る、などクラウドストレージならではのメリットを感じている人が多いようです。

クラウドストレージを使ったバックアップには、確かにデメリットもありますが、セキュリティに気をつける、外付けHDDなど他のバックアップ方法と併用するといった対策をとればリスクを最小限に抑えることができます。以下で紹介するメリットを知れば、あなたもきっとクラウドストレージが使いたくなるはずです。

クラウドストレージにバックアップを!そのメリットとは

クラウドストレージでバックアップを行うことには、次のようなメリットがあります。1つは、HDDのメンテナンスや寿命を気にしなくて済むということです。HDDは消耗品なので寿命がありますし、定期的にメンテナンスしないと故障リスクは高まります。しかし、クラウドストレージなら、サービス事業者側でメンテナンスを行ってくれるため、HDDの管理に伴う手間を省くことができます。もう1つは、PCがクラッシュしたときでもデータの復元ができるということです。PCや外付けHDDにデータを保存して置いた場合、これらが故障してしまえば当然データも消失してしまいます。しかしクラウドストレージであれば、必要なデータをインターネットからダウンロードすればすぐにデータを復旧できます。さらに多くのサービス事業者では、データを保管するためのデータセンターが複数あります。そのため地域一帯が災害に遭ってしまったときでも安心です。また、複数デバイスでデータを利用したときに、最新の状態のデータを使えるということもクラウドストレージならではのメリットです。自動同期機能があるため、常に最新の状態にしたデータのバックアップを取ることができます。

同期の仕方は主に2タイプ

ところでクラウドストレージの大きな特徴である同期機能ですが、サービスによって同期の仕方が異なります。2タイプあるそれぞれの同期方法を理解することで、より上手にデータのバックアップが取れるようになるはずです。

1つは、専用フォルダー型(Dropbox、Googleドライブ、OneDriveなど)といわれる同期方法です。これは、PC内にクラウドストレージ専用のフォルダーが作成され、そこに入っているデータをすべて自動的に同期されるというものです。サービス利用開始時に、クライアントソフトをインストールすると、PC内に専用フォルダーが作成されます。そこに同期させたいファイルを移動するとクラウドストレージと同期させることができます。同期したいデータだけを同期できるため、任意で必要なデータだけをバックアップしたいときに向いています。もう1つは既存フォルダー型(SugarSyncなど)といわれる同期方法です。これは専用フォルダーを作るのではなく、すでにPC内にあるフォルダーを同期対象として指定できるというもの。よく使うファイルを自動的にバックアップしたい人に向いています。ただし同期対象のファイルが増えればその分だけクラウドストレージの容量は圧迫されます。その点についてだけは注意が必要です。

自動同期機能を上手に使いこなそう

自動同期機能は、クラウドストレージでデータを保存する強みの1つになっています。ファイル内容の変更が保存中のデータに速やかに反映されるため、いつでも最新の状態のデータを使うことができます。外出先で仕事をしたい人、PCとスマホといった複数のデバイスでデータを共有したい人などにとってその恩恵は大きいものがあるはずです。ただし、この自動同期機能は便利な機能ではありますが、データのバックアップを取るという目的でクラウドストレージを使う場合には、思わぬ落とし穴になってしまうことがあります。そのため、データのバックアップ目的でクラウドストレージを利用するときには注意が必要です。たとえばクラウドストレージでバックアップしたデータを、他のデバイス(タブレットやスマホ)で使ってしまった場合、自動同期機能によって勝手にデータが改変されてしまう可能性があります。ある時点におけるデータのバックアップを取ったつもりが、取れていないということにもなりかねないのです。バックアップ目的でクラウドストレージを使う場合は、必ずデータのコピーを取り、同期設定をしていないフォルダーなどに保存しておくようにしましょう。

大量のデータも簡単にバックアップが取れる!

クラウドストレージを上手に使えば、手動でバックアップするのが面倒な大量のデータのバックアップも楽にとることができます。しかも同期機能により、常に新しい状態のデータを利用できます。また手元の機器に保存しなくて済むため、大規模災害があったときでもデータの消失を防げるというメリットも。手持ちのHDDなど複数の手段と組み合わせて使うことで、より確実にデータを保存することができるはずです。

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