オンラインストレージは、社内外のファイル共有を効率化するツールです。しかし、テレワークの普及やクラウド活用の拡大に伴い、多様なネットワーク環境・デバイスからのアクセスが増えた結果、権限の設定ミスといったセキュリティの不備が生じやすくなりました。不適切な管理体制のまま運用を続けると、企業は外部からの不正アクセスやマルウェア感染による情報漏洩、データ消失といった深刻な被害を受けます。
そこで本記事では、「Fleekdrive」を提供する株式会社Fleekdriveが、オンラインストレージ運用におけるリスクを整理し、安全性の評価基準と企業向けの具体的な対策を解説します。
Contents
オンラインストレージに潜む4つのセキュリティリスク
オンラインストレージは利便性が高い反面、適切な管理ができていないと、情報漏洩やデータ消失といった事故につながります。自社に潜むリスクを正確に把握したうえで、対策を検討することが重要です。オンラインストレージに潜む主なセキュリティリスクは、以下の4つです。
- 不正アクセスによる情報漏洩
- 従業員の誤操作や内部不正による情報漏洩
- サーバー障害やサイバー攻撃によるデータ消失
- 海外サーバー利用によるデータ差し押さえ
1. 不正アクセスによる情報漏洩
オンラインストレージは社外やテレワーク環境からも利用できるため、認証情報が流出すると、第三者に機密ファイルへアクセスされるおそれがあります。とくに、社外共有やテレワークで利用する場合、パスワードだけに依存した運用では不正ログイン時の被害範囲が広がりやすくなります。導入時は、多要素認証やSSO、IPアドレス制限などに対応しているかを確認し、利用者や接続元を制御できる環境を整えることが重要です。
2. 従業員の誤操作や内部不正による情報漏洩
社内の操作ミスや内部不正による情報漏洩を防ぐため、企業は運用管理を徹底しなければなりません。独立行政法人情報処理推進機構による「情報セキュリティ10大脅威 2026」の組織編でも、「内部不正による情報漏えい等の被害」が7位に挙げられています。同脅威は11年連続でランクインしており、人為的要因への警戒は組織運営において軽視できません。
具体的なトラブルとして、共有リンクを誰でも閲覧可能な状態で発行してしまい、無関係の第三者に閲覧されるケースがあります。企業は情報漏洩を防ぐため、権限設定の最小化やリンクの有効期限設定、アカウントの定期的な棚卸しといった運用管理を徹底しましょう。
3. サーバー障害やサイバー攻撃によるデータ消失
オンラインストレージは、サーバー障害やサイバー攻撃により、データが消失したり利用できなくなったりするケースがあります。具体的なリスクとして、ランサムウェアに感染してファイルが暗号化され、業務データが開けなくなる被害も少なくありません。独立行政法人情報処理推進機構の調査では、過去3期内でサイバーインシデントが発生した企業において、復旧までに要した期間は平均5.8日と報告されています。企業の業務基盤となるオンラインストレージを選ぶ際は、万が一の事態に備えたバックアップ体制や、SLA、復旧時の対応範囲を確認しましょう。
4. 海外サーバー利用によるデータ差し押さえ
海外のオンラインストレージを利用する場合、データの保存場所だけでなく、サービス提供企業がどの国の法令や司法手続きの影響を受けるかも確認が必要です。たとえば、米国の「CLOUD Act(クラウド法)」では、米国管轄下の事業者に対して、保有・管理下にあるデータの提出が求められる可能性があります。機密情報を扱う場合は、契約条件やデータ保管場所、暗号化、開示請求への対応方針を含めて確認しましょう。
オンラインストレージのセキュリティを評価する4つの基準
オンラインストレージを企業で導入する際、機能の豊富さや料金だけで選ぶと、セキュリティ面での見落としが生じます。社内の重要データを継続して保管・管理するオンラインストレージだからこそ、安全に運用するために以下の4つのポイントを確認しましょう。
- セキュリティ機能が充実しているか
- アカウント権限を制御できるか
- 国内サーバーで運用されているか
- 第三者機関による規格認証を取得しているか
1. セキュリティ機能が充実しているか
オンラインストレージのセキュリティ機能は、単に「多い・少ない」ではなく、自社の利用場面に合うかで確認しましょう。
社外共有が多い企業なら、共有リンクの有効期限やダウンロード制限が重要です。テレワーク利用が多い企業なら、多要素認証やIPアドレス制限、SSOの有無を確認しましょう。単一のパスワードだけに依存しない仕組みを整えることで、認証情報の漏洩による不正ログインのリスクを抑えやすくなります。
また、機密情報を扱う場合は、保存時・通信時の暗号化に加え、操作ログを確認できるかも重要なポイントです。導入前に誰が、どの端末から、どのファイルへアクセスするかを想定し、必要な機能を整理しておくと、自社に合うサービスを選びやすくなるでしょう。
2. アカウント権限を制御できるか
アカウント権限を制御できるかは、導入後に不要な閲覧や編集、持ち出しを防ぐうえで重要な確認項目です。部署や役職、プロジェクトごとに閲覧・編集・ダウンロードの権限を分けられない場合、必要以上に広い範囲でデータが共有されるおそれがあります。
選定時は、ユーザー単位だけでなく、グループ単位で権限を管理できるかも確認しましょう。人事異動や退職のたびに個別フォルダを手作業で変更する運用では、更新漏れが起きやすくなります。SSOやSCIMなどの連携機能があれば、アカウント管理を一元化し、入退社・異動時の更新漏れを抑えやすくなるでしょう。
3. 国内サーバーで運用されているか
オンラインストレージに保管したデータは、保存場所やサービス提供企業の所在国によって、他国の法令や司法手続きの影響を受ける場合があります。海外サーバーや外資系ベンダーを利用する場合、他国の法令や司法手続きの影響を受け、データの開示要請や差し押さえの対象となる可能性があるため注意が必要です。
国内データセンターで運用されているサービスは、データの所在や適用法令を把握しやすく、社内規程や取引先への説明を整理しやすい点がメリットです。ただし、国内サーバーでも、権限管理やログ監査、バックアップ体制が不十分であれば事故を防ぎにくくなります。データを守るためには、データの保管場所とあわせて、実際のセキュリティ機能や運用体制を確認しましょう。
4. 第三者機関による規格認証を取得しているか
オンラインストレージの信頼性を判断する際は、第三者機関によって情報セキュリティ体制が評価されているかを確認することがポイントのひとつです。
具体的には、ISO/IEC 27001(ISMS)の取得状況や、SOC 2レポートの有無が挙げられます。ISO 27001は情報セキュリティ管理の仕組みを評価する国際規格であり、SOC 2は独立した監査によって運用状況を検証する報告書です。
第三者機関による認証やレポートは、定期的な監査を通過しなければ維持できません。そのため、継続的な監査のクリアは、ベンダーのセキュリティ体制が形骸化せず適切に運用されている客観的な証明となります。選定時には、取得状況に加え、更新頻度や監査範囲も確認しましょう。
株式会社Fleekdriveは、ISO/IEC 27001およびISO/IEC 27017を取得しています。セキュリティ機能や第三者認証の取得状況を確認したい場合は、資料をご覧ください。
資料ダウンロード:https://www.fleekdrive.com/download/
企業が取るべきオンラインストレージのセキュリティ対策4選
セキュリティに優れたストレージを導入しても、運用ルールが整っていなければ、設定ミスや管理の抜け漏れによる事故は防げません。日常的に多くの従業員がアクセスし、共同編集などを行うオンラインストレージだからこそ、ツールの選定と並行して、企業側の運用体制を整えることが重要です。
企業が取るべき具体的なセキュリティ対策は、以下の4つです。
- 「何を・誰が・どう使うか」を明文化する
- 入退社・異動時のアカウント棚卸しフローを決める
- 定期的なアクセスログ監査と異常検知体制を整備する
- シャドーIT禁止と代替手段を提示する
1. 「何を・誰が・どう使うか」を明文化する
オンラインストレージの安全な運用には、利用者の行動を管理する運用ルールの設計が重要です。具体的な対策として、機密情報の閲覧制限や、社外へファイルを共有する際の有効期限設定など、操作単位で明確な利用範囲を定める運用が挙げられます。
事前にガイドラインを整備して「何を・誰が・どう使うか」を明文化することで、現場の個人の判断に依存するリスクの排除が可能です。結果として、組織全体で均一なセキュリティ水準を担保する基盤となります。
2. 入退社・異動時のアカウント棚卸しフローを決める
企業は内部不正を防ぐため、入退社や異動に伴うアカウントの更新・削除フローを厳格に規定しなければなりません。アカウント管理が適切に行われない場合、不要な権限が残り続けます。最悪の場合、退職者に社外から機密データを盗まれる危険性が高まります。
具体的な運用として、企業は担当部署間で通知・権限変更・削除に至る手順を明確化し、月1回など定期的に全アカウントの棚卸しを実施する体制を構築しましょう。さらに、人事情報と連動して権限を自動更新するSCIM(IDプロビジョニング)などの機能を導入すれば、担当者の手作業による更新漏れを防止可能です。
3. 定期的なアクセスログ監査と異常検知体制を整備する
オンラインストレージの不正利用や情報漏洩のリスクを低減するには、アクセスログの監査と異常検知体制の整備が必要です。ログを蓄積するだけでは、インシデントの発見が遅れ、被害拡大につながる可能性があります。そのため、企業側で確認する頻度や担当者、異常と判断する基準、発見後の対応手順まで決めておくことが重要です。
たとえば、深夜帯のログイン、大量ダウンロード、退職予定者による外部共有などを確認対象にします。異常が見つかった場合は、該当アカウントの一時停止、上長への確認、共有リンクの無効化といった対応をあらかじめ決めておくと、ログ確認で終わらず、初動の遅れを防ぎやすくなるでしょう。
4. シャドーIT禁止と代替手段を提示する
企業は情報漏洩を防ぐため、私物デバイスや個人向けサービスの業務利用(シャドーIT)を禁止するだけでなく、法人向けのオンラインストレージを代替手段として整備しなければなりません。
会社が指定した公式ツールの利便性が低い状態は、現場の従業員による個人向けクラウドサービスの無断利用を誘発する要因のひとつです。企業の管理システムから切り離された個人向けサービスに機密データが保存されてしまうと、企業側のアクセス制御やログ監査が及ばなくなります。現場が安全かつ円滑に業務を遂行できるよう、利用可能なツールを明確に規定し、利便性と管理機能を両立させた運用体制の構築が大切です。
Fleekdriveは、IPアドレス制限やユーザーごとのアクセス権限設定などに対応しており、企業側で利用範囲を管理しやすいオンラインストレージです。シャドーITの代替手段として、管理性と使いやすさを備えたサービスを検討している場合は、30日間の無料トライアルで実際の操作感を確認してみてください。
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セキュリティ課題を解消した企業のFleekdrive導入事例3選
セキュリティ対策の方向性は理解していても、自社の課題にどう当てはめるかは、具体的な事例を参照することで見えやすくなります。ここでは、Fleekdriveの導入によってセキュリティ課題を解消した企業の事例を3つ紹介します。
- グループ権限管理の標準化で人事異動対応もスムーズに|住信SBIネット銀行株式会社
- セキュリティレベルの均一化とコスト削減を同時に実現|株式会社BlueMeme
- 機密性の高い新製品データを安全にやりとりできる環境を実現|株式会社ネイキッド
1. グループ権限管理の標準化で人事異動対応もスムーズに|住信SBIネット銀行株式会社
住信SBIネット銀行株式会社では、約1,500名が利用する環境において、グループに権限を設定し、そこにユーザーを追加していく運用方法を採用しました。人事異動の際も、所属グループを変更することでアクセス範囲を切り替えられるため、フォルダごとの個別設定を見直す必要がなく、運用負担の軽減につながっています。
また、IDはシステム部門が申請ベースで一括管理する運用ルールを定め、ユーザー増加時でも手順が煩雑にならない体制を整えました。グループ単位での権限管理とアカウントの一元管理の徹底は、設定漏れのリスクを抑えつつ、金融機関に求められる厳格なセキュリティ水準の維持につながっています。
導入事例:住信SBIネット銀行株式会社
2. セキュリティレベルの均一化とコスト削減を同時に実現|株式会社BlueMeme
株式会社BlueMemeでは、ファイル共有手段をFleekdriveに統一し、セキュリティレベルの均一化とコスト削減につなげています。
導入前は営業メンバーごとに送付方法が異なり、メール添付や無料の外部ツールなどが混在する状態でした。人の判断に依存する運用では、共有期間や保護設定が統一されず、データ管理が煩雑になる課題がありました。
課題に対応するため、同社はFleekdriveの配信機能へ一本化し、PDFの編集制限や共有期間の設定を行う運用ルールを整備しています。送付後の改ざんを防ぎつつ、共有期間を企業側で厳格に管理できるようになりました。
また、誤送信時には共有を解除し、正しいデータに置き換えることで、訂正前のデータにアクセスされるリスクを抑えられます。再送の手間を減らせるため、運用負担の軽減にもつながっています。
導入事例:株式会社BlueMeme
3. 機密性の高い新製品データを安全にやりとりできる環境を実現|株式会社ネイキッド
株式会社ネイキッドでは、Fleekdriveの導入により大容量かつ機密性の高いデータを、安全かつ安定して共有できる環境を整えています。
同社では、映像や音声など数百GB規模のデータを扱うため、メールや従来の簡易ツールでは対応しきれない状況でした。さらに、URL流出のニュースを背景に、既存の共有方法ではセキュリティ面の不安も顕在化していました。
そこでFleekdriveを導入し、国内データセンター基盤のサービスでファイル共有を統一しています。取引先によっては、海外サーバー経由のファイル送受信を受け付けられないケースもあるため、国内データセンター基盤である点が評価につながりました。
導入後は、大容量ファイルでも安定して共有できるようになり、公開前の企画書や映像素材などの機密データも安心して取り扱えるようになったとされています。また、フォルダ単位で共有することで、外部スタッフとのやり取りも効率化され、過去データの履歴確認も容易になりました。
この取り組みにより、セキュリティと業務効率の両面を保ちながら、海外とのやりとりを含む大容量データ共有を進めやすい環境が整いました。
導入事例:株式会社ネイキッド
オンラインストレージのセキュリティに関するよくある質問
ここでは、オンラインストレージのセキュリティに関するよくある質問をまとめました。導入前後の疑問を解消する参考にしてください。
- オンラインストレージでよくある事故原因は何ですか?
- 会社でオンラインストレージを導入するときの確認項目は?
- 何を設定すれば安全性が上がりますか?
オンラインストレージでよくある事故原因は何ですか?
オンラインストレージにおける情報漏洩やデータ消失は、日常業務での設定ミスや管理漏れが原因で発生する場合があります。
具体的には、社内限定資料の公開範囲の誤設定や共有リンクの誤送信といったヒューマンエラーが該当します。また、退職者のアカウント削除漏れによる不正アクセスも、アカウント管理不備の一例です。
さらに、従業員による個人向けストレージの業務利用であるシャドーITは、企業の管理外でデータが扱われる状態を招きます。その結果、アクセス制御やログ監査が十分に機能しないおそれがあります。
対策としては、システム面での防御に加え、設定ミスや運用漏れを防ぐための操作ルールを整備した運用が必要です。
会社でオンラインストレージを導入するときの確認項目は?
前半で解説したセキュリティ基準を満たしていることは大前提として、オンラインストレージを現場に定着させ、安全に運用していくためには、以下のポイントの確認も重要です。
- 操作性のわかりやすさと社内定着のしやすさ
- トラブル時のサポート体制と運営会社の信頼性
- 自社の業務データに適した容量と拡張性
- 既存の業務システムとの連携のしやすさ
どれだけ強固なセキュリティを備えたシステムでも、現場での操作が複雑であればシャドーITの温床になりかねません。そのため、セキュリティ水準の高さだけでなく、現場での使いやすさやサポート体制などを含め、総合的な視点から自社に適したサービスを評価しましょう。
何を設定すれば安全性が上がりますか?
オンラインストレージの安全性を高めるためには、想定されるリスクに合わせて適切な設定を行う必要があります。
たとえば、不正アクセスによる情報漏洩を防ぐためには、多要素認証やSSO、IPアドレス制限を活用し、強固な認証体制を築くことが重要です。さらに、保存データや通信経路が暗号化されるサービスを選べば、万が一データが外部に流出した場合でも、被害の拡大を抑えやすくなります。クラウド環境では、保存時と通信時の両方でデータを暗号化することが基本的な対策です。
また、内部不正への対策として、ユーザーごとのアクセス制御や操作ログの監視を行い、定期的に運用状況を確認することが必要です。さらに、システム障害や誤操作によるデータ消失に備え、バックアップの有無や復元手順も確認しておきましょう。
このように、リスクの種類に応じて複数の対策を組み合わせることで、データ管理におけるリスクの低減につながります。
セキュリティと業務効率化を両立した運用には、オンラインストレージの活用がおすすめ
企業が情報漏洩のリスクを抑えながら業務を進めるには、運用ルールの整備に加え、アクセス制御やログ管理などの機能を備えたオンラインストレージの導入が検討されます。
Fleekdriveは、国内データセンターでの運用を前提とし、細やかな権限制御やファイルの暗号化機能を標準搭載した法人向けオンラインストレージです。安全なファイル共有体制の確立と、現場の業務効率化の両立を後押しする機能が揃っています。
Fleekdriveの機能の詳細を確認したい場合は資料をご覧ください。実際の使い心地を試したい場合は、30日間の無料トライアルをご利用いただけます。
