企業のデータ共有をクラウド化することによって、時間と場所を問わない活用が可能になります。業務効率化、ビジネス機会の獲得、意思決定のスピードアップ、トラブルの早期発見や課題解決などの効果が期待できます。本記事では、データ共有のクラウド化のケースとメリットを解説します。

企業のデータ共有には、どのようなケースがあるか?

企業のデータ共有は、データ保存場所の観点から、オフィス内とオフィス外の2つに分かれます。ただし、クラウド化やリモートワークの浸透によって、利用場所の境界はなくなりつつあります。このような背景を踏まえて、データ共有を3つのケースで整理します。

社内のチーム、部署を横断して共有

最初は、社内の部署を横断した情報の共有です。SaaS企業の営業では、セールスフォース・ドットコム社の「THE MODEL」にならって、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスのように分業したチーム制を取ることが多くなりました。チームの競争力を高めるためにも情報の共有は欠かせません。また、営業や販売などのライン部門、総務や人事などのスタッフ部門のデータ共有は、情報の流れが停滞するサイロ化を防いで社内風土の改革にも必要です。

オフィスとリモートワークで共有

次に、リモートワークのデータ共有です。在宅勤務時には機密情報のダウンロードや印刷を禁止するなど、アクセス管理が求められます。重要なデータをUSBメモリで持ち帰る場合は紛失のリスク、自宅でデータをコピーする場合は不正利用のリスクがあります。BYOD(Bring Your Own Device)と呼ばれるように、個人の端末を業務に使わせる企業も多くなった現在、セキュリティが重視されています。

顧客、取引先、外部パートナーと共有

最後は、社外の取引先やパートナーとのデータ共有です。資料をプリントアウトして郵送するアナログ方式では、時間やコストがかかります。またデジタルデータの場合、メールにファイルを添付してパスワードを送付する「PPAP方式」はセキュリティの問題があり、煩雑なやりとりの手間がかかります。常に最新の情報にアップデートしたデータ共有が求められる外部との情報共有において、郵送やメールのやりとりは労力が要ります。

企業のデータ共有、クラウド化による5つのメリット

データ共有を効率化するには、クラウド化を検討するとよいでしょう。機密情報を社外に出せないという理由から、社内のサーバでデータを管理しているかもしれません。しかし企業向けのクラウドストレージは堅牢なセキュリティに守られています。クラウド化することで、さまざまな課題が解決できます。データ共有をクラウド化するメリットを5つの側面から整理します。

ペーパーレス化を推進、業務改革を推進

ペーパーレス化のメリットは、単純に紙や印刷のコストの削減だけではありません。郵送料が不要になり、データを管理する担当者の負荷軽減にもなります。また、デジタルワークフローを整備することで、業務のスリム化、効率化も可能です。SalesforceのようなSFA・CRMと連携させて営業力強化にも役立ちます。DX推進は、ペーパーレス化や業務効率化はもちろん、企業の競争力強化まで視野に入れることが大切です。

運用コストの削減

社内でサーバやストレージを管理していると、設備のリプレイスや全体を管理する担当者が必要です。しかし、クラウド化すれば運用保守の必要がなくなることから、運用コストの大幅な削減ができます。クラウドストレージでは利用に合わせて容量を柔軟に増減でき、デバイスの廃棄や増設に悩まされることもありません。初期費用とランニングコストの両方ともにコストの削減が可能です。

データライフサイクルや版数管理を自動化

運用保守の負荷軽減に関連しますが、データ共有では不要なファイルの整理が必要です。退社した従業員のデータをそのままにしておくと、ストレージ容量を圧迫します。また、版数(バージョン)管理も重要になります。ウイルス感染などの場合に備えて、特定の版数に戻せるようにしなければなりません。クラウドストレージには版数管理の機能があり、一定期間のファイルを自動的にアーカイブ、バックアップできます。

コラボレーションの促進

クラウドストレージは場所と時間を問わずにファイルにアクセスして、共同編集ができます。共同編集の問題点としては、操作を誤って上書きや削除をするようなミスがありますが、このようなミスを防ぐ機能を備えているサービスもあります。また、Fleekdriveはファイルごとにチャットや評価の機能を備えています。アイデアを共有したり、効果的な資料をみつけやすくしたり、コラボレーションの促進に役立つ機能を搭載しています。

セキュリティなど、さまざまなリスク回避

社外におけるデータ共有は、情報漏洩や不正利用のリスクをはらんでいます。クラウドストレージは、ファイルのアップロードや通信時の暗号化、ウイルスチェックなどのセキュリティでデータを保護します。アクセス権限をきめ細かに設定し、IPアドレスによる制限、専用のダウンロードや閲覧のアドレスの発行もできます。利用者の証跡を記録して不正利用の早期発見も可能です。

クラウド化の事例、Fleekdriveの実績

Fleekdriveの事例から、クラウドストレージによるデータ共有の成功事例を2つ紹介します。

特約店ごとの資料提供を効率化、関係を強化

特約店様による販売戦略が大きな柱のアンリツ株式会社様では、メールや電話によるやりとりが煩雑という課題を抱えていました。そこで情報共有サイトの構築とともにSalesforceを導入、さらにFleekdriveを連携させることにより各特約店様に最適な情報提供を実現しました。プレビューのみ、ダウンロード可能といった個別の制御、証跡による傾向の分析を行い、特約店との関係性強化を実現しました。

事例の詳細はこちら
https://www.fleekdrive.com/case/anritsu/

物理サーバから脱却、セキュアな顧客管理を実現

株式会社アイ・エス・エス・コンサルティング様は、外資系企業を中心に人材を紹介する転職エージェントです。求職者のデータを自社サーバで運用していましたが、OS更新時のアップデート、メンテナンス、セキュリティの面から自社運用に限界を感じるようになりました。そこで物理サーバから脱却し、顧客管理システムと社内サーバをFleekdriveへ移行。Fleekdriveのサポートにより安全かつ短期間で移行ができ、必要なデータをすぐに取り出せる環境を構築しました。

事例の詳細はこちら
https://www.fleekdrive.com/case/iss/

まとめ

データ共有のクラウド化によって、業務効率化、コラボレーション促進、セキュリティ強化など、さまざまな効果があります。社内の情報共有に限らず、取引先やパートナーなど社外とデータを共有することにより、ビジネスの強固な成長基盤を実現します。データ共有のためにクラウドストレージ導入を検討している場合は、お気軽にご相談ください。