オンラインストレージには、無料サービスから法人向けの有料サービスまで数多くあります。ポイントを決めて進めなければ、選定にも大変な労力がかかり、考慮漏れが発生します。ここでは企業でオンラインストレージを選ぶ際のポイントをご紹介します。途中にいくつか記入する箇所が出てきますので、ぜひ埋めてみてください。

ポイント1. セキュリティ

企業での利用となると、セキュリティはほぼ必ずといっていいほど検討項目に入ります。オンラインストレージで考慮すべきセキュリティはどういった点でしょうか。ウェブサイトに記載がなくとも、貴社のセキュリティ要件を満たせるか問い合わせをしてきっちり確認しておきたい項目です。

セキュリティチェックのポイント

  • データセンターは国内にあるか。
  • データセンターのセキュリティは問題ないか。(たとえばFleekdrive の場合、データセンターには訓練されたセキュリティ担当者が24時間365日で配備され、アクセス権限は必要最低限で許可するよう厳格に管理されます)
  • SLAがきっちり定められており、貴社の基準にマッチするか。
  • 外部からの攻撃に対し、X Site Scripting や X Site Request Forgeries 、SQL Injectionの対策が講じられているか。
  • アップロードされたファイルはウイルスチェックされているか。
  • ファイルは暗号化して保管されているか。
  • アクセス元を制限することができるか。
  • 機能レベルで必要なセキュリティが担保できるか。

ポイント2. 企業として管理ができるか

利用ユーザが多い場合や、共有する取引先の数が多い場合、管理者機能が充実しているかどうかは、運用面でのコストに大きく影響します。また、ガバナンスの観点からも、管理者機能はセキュリティと同じくらい重要なポイントとなります。
許可していないユーザが勝手にファイルを共有するのを防いだり、共有前に必ずワークフローで承認を得る設定にするなど、管理者がどこまで制御できるか、さらには管理している状況を可視化できる仕組みがあるかなど、事前に調べておきましょう。オンラインストレージでは、モバイル端末からも利用されることが増えています。サービス自体だけでなくモバイルアプリやクラウドとの同期アプリの管理、制御など周辺機能も含めて調べておきましょう。

ポイント3. 十分な機能があるか

バージョン管理などは、大部分のオンラインストレージに備わっている機能ですが、その他にどのような機能が必要でしょうか。あれば便利だけれど運用でカバーできることもあるため、機能の数だけでなく、本当に必要か見極める事も重要です。どのサービスにどんな機能があるか、その機能は貴社に必要か比較検討しましょう。サービス比較の際に、下記のチェックポイントを参考にしてください。

オンラインストレージサービス比較のポイント

  • IDが無い人にファイルを送信する
  • IDが無い人からのファイル受け取り
  • 自動化機能は豊富か(更新通知、ライフサイクルの管理、ファイルの公開期間、ユーザの有効期間)
  • ワークフロー機能
  • ブラウザ上でのファイル編集(ファイルをダウンロードせず、ブラウザ上だけで更新までできる)
  • 管理機能(「ポイント2. 企業として管理ができるか」を参照ください)
  • モバイル管理
  • 自動同期

ポイント4. サポート体制

業務の遂行に欠かせないファイルだけに、何かあった時にすぐに回答がもらえるのか、などサポート体制も考慮が必要でしょう。外資系サービスも少なくないクラウドサービス、日本語での対応に問題はないか確認しておくと、いざというときに安心です。海外とファイルを共有する場合は、アプリケーションがどの言語をサポートしているかを調べたり、場合によってはサービスが受けられない国があるため、共有相手がどの国にいるのか、その国ではサービスが利用できるのかを調べておきましょう。

ポイント5. 料金体系

大きく分類すると、ユーザ課金のサービスと容量課金のサービスがあります。両方の組み合わせで料金が決まるサービスもあります。何人ぐらいと共有するか、保管するファイルの容量は合計でどのくらいかなど事前に検討しておけば料金の比較もしやすくなります。

まとめ

途中のチェック項目など実際に記載してご利用いただければ、社内に説明する際にも「何故そのサービスを選んだのか?」という質問にすぐ答えられるのではないでしょうか。クラウドは、月額利用料だけで初期投資がない分、サービスの乗り換えがしやすいですが、できれば労力のかかる乗り換えはしたくないものです。そのためにも、事業が拡大した際も安心して利用できるサービスをしっかり選んでおきましょう。