190ヵ国、1,700名以上と、リアルタイムかつ確実な「同期」
海外関連会社は60社以上、製品の輸出先は190ヵ国を超え、文字通りグローバルにビジネスを拡大しているシスメックス。扱う製品は、血液や尿、免疫など、さまざまな検体検査に使用される機器と専用試薬、ソフトウェア。人々の命と健康を支える重要な役割を担うため、常に正常かつ精密な作動を維持しなければならない。こうした検査機器のメンテナンスやサポートを担う技術サービススタッフはFSR(Field Service Representative)と呼ばれ、世界で1,700名を超えるFSRが活躍している。そんな中、大きな課題となっていたのが、機器の最新情報やマニュアルの共有だった。機器を正しく作動させるためには、世界中のすべてのFSRが常に最新の情報をもとにサポートを提供する必要がある。しかし、機器の種類は約70種に及び、随時情報やマニュアルの更新が行われている。それを全世界のFSRに確実に行き渡らせるにはどうすればよいのか。こうした課題を解決したのが「Fleekdrive」と「Fleekdrive デスクトップ」による“世界一括同期”だった。
ビジネスに生まれたスピード感
「Fleekdrive デスクトップを追加導入したことで、最新のマニュアルを瞬時にすべてのFSRと同期することが可能になりました。さらに、Fleekdriveの機能である“証跡管理”により、その情報が一人ひとりに確実に同期されているかを確かめることができるようになったのです」と語るのは、情報ソリューション部の内藤貴道さま。世界中で同じ品質、同じ安心のサービスを提供するためには、ただ情報を共有するだけでなく、それが間違いなく届いているのかを管理する必要があるのだ。また、グローバルにビジネスを展開していくうえで、本社拠点からの一括管理だけでなく、Fleekdriveの“権限管理”機能を活用し、エリアごとのマネジメントも可能に。すでに多くの拠点がこのシステムを活用しており、各エリアからマーケティング的な観点にもとづいた新しい提案が出てくる可能性も。グローバル成長のさらなる加速へ向け、FleekdriveデスクトップとFleekdriveの活用に期待が高まる。
コスト削減にもつながるシステム
シスメックスでは、国内外を合わせた従業員数が6,000名を超えるうえ、グループ企業による直接販売と代理店販売が混在している。このため、ユーザー数によって課金を行うシステムでは運営のコストと手間が大きく膨らんでしまう。「今後、FSR以外の職種へも活用の幅を広げていくことや、我々のビジネスの成長スピードを考えると、ユーザー数による課金方式は合理的ではありませんでした。Fleekdriveがディスク使用量に応じた課金方式であることは、導入の大きな決め手になりました」(内藤さま)。さらに、別の場面でもコスト削減効果が生まれている。「これまでは、半年に一度のペースで最新のマニュアルデータをDVDやUSBメモリに記録し、世界各地の拠点へと発送していました。Fleekdriveデスクトップで情報を瞬時に同期できるようになり、その手間とコストが不要になりました」。技術サービス部の堀高純子さまは、導入前の苦労を振り返りながらそう語った。
シンプルな操作で現場にも、スムーズに受け入れられた
堀高さまは、FleekdriveとFleekdriveデスクトップの導入効果についてさらに続ける。「以前使っていたシステムは、インストールがかなり複雑で、実に8割近くもの人が失敗していました。Fleekdriveデスクトップはインストールも操作方法もとてもシンプルで、現場の人たちにもスムーズに受け入れられました」。新しいシステムを導入する際にありがちな拒絶反応のようなものも、ほとんど見られなかったという。「Fleekdriveの営業とサポート担当者の対応の早さも評価すべきポイントだと思います。以前のシステムはヨーロッパの会社が提供していたもので、返答に時間がかかっていましたが、Fleekdriveの営業担当者は問い合わせに対して、即日何らかの回答を示してくれます。また、Fleekdriveの活用方法について、何度もミーティングを重ね、私たちの業務に即した提案を行ってくれています。導入準備と運営に深く携わってきた技術サービス部の私たちとしても、業務をスムーズに運ぶことができています」。
R&D部門でも運用開始
Fleekdriveの次なる活用も、すでに始まっている。販売やメンテナンスと同様、R&D部門においても社内外のさまざまなパートナーと連携しながら共同研究開発を行っているシスメックス。その情報共有に、Fleekdriveを活用しようという試みだ。「研究開発の過程では、図面ファイルなど大容量のデータをパートナー企業とやり取りする機会が多くあります。また、こうしたデータは、製品が世に出る前の情報であるため、セキュリティ面でも信用のおけるシステムでなければいけません。これまでの運用状況を見て、Fleekdriveの追加導入を決めました。」(内藤さま)。シスメックスのさらなるビジネス拡大へ。そして、ヘルスケア分野のさらなる進化と発展へ。Fleekdriveがその原動力の一部となるだろう。