映像制作会社であるプルークスさまは、2015年にコンサルティングファーム出身のメンバーで創業されました。その強みは、1,000名を超えるディレクター、カメラマン、ナレーター、エディターなどのクリエイターのネットワークが大きいことです。また、動画制作をマーケティング戦略の一つと捉え、立案から運用・検証まで行うコンサルティングを得意としています。

今回お話をお伺いしたのは、経営企画部の菊地氏、田村氏、事業推進部の佐藤氏です。田村氏は経理業務を担当し、売り上げや原価の管理や月次決算などを行っているため、日常的に営業部門が作成する帳票を確認しています。また、データ基盤構築業務を行う佐藤氏を中心にFleekdriveの設定が進められました。Salesforceで環境を構築していく上での課題と解決法をお話しいただきました。

課題

  • 見積書・請求書などのデータが格納されていなかったり、最新版がどこにあるかわからなかった
  • 経理業務委託先へデータを送付するのに、確認する時間がかかっていた
  • インボイス制度や電子帳簿保存法の対応のための事務作業に工数がかかっていた

施策

  • 見積書・発注書・請求書等を、Salesforceの案件と紐づけたFleekdriveに格納した
  • 各部署からFleekdriveに集められたデータを、Fleekdriveの電帳法オプションを利用して保管した

効果

  • Salesforce1画面で帳票作成・保管ができるようになり、ミスや漏れが減った
  • 請求書などの書類を確認・送付するための工数が減った
  • 電子帳簿保存法対応ができ、データ検索がしやすくなった

データがどこにあるかわからず、確認作業に時間がかかっていた

Fleekdriveを導入する前、どのような課題をお持ちでしたか?

お客様にお渡しする見積書や請求書などは、営業メンバーがSalesforceのメモ&添付に保存していました。しかし、データが各メンバーのデスクトップに保存されたままで、Salesforce上に格納されていなかったり、最新版がどこにあるのかわからないことが、多々ありました。その度に、SlackやSalesforce Chatterで担当者に声をかけて、確認作業を行っていました。営業メンバーは案件をいくつも持っているので、どうしても漏れは出てきてしまいますし、事務作業に時間がかかる分、お客様との打ち合わせや準備の時間が減ってしまいます。

そこで、見積書などの帳票を発行し、保存、申請までをシームレスに同じ画面でできないか、それにより、確認する側の作業を減らすことができないか、模索していました。

また、当社では、経理業務の一部を外部に委託しています。さらに、インボイス制度や電子帳簿保存法が施行され、見積書や請求書などのデータがあるべき場所にきちんとあるということや、それらの書類をそろえるための工数を少なくすることが、これまで以上に重要になってきました。

帳票に関する業務の効率化が課題に

Salesforceを開いていれば、すべての作業が行える

Fleekdriveを導入する決め手となったことは何ですか?

上記のような課題を解決するために、フロー管理のできるシステムを導入することも考えました。しかしこの方法では、営業メンバーが書類を作成し処理するのに、Salesforce以外の画面を開かなければならず、負担を減らすことはできません。そこで、Salesforceと連携でき、Salesforceの画面ですべての作業を行うことができるツールが必要だと考え、Fleekdriveを検討し始めました。

当社では、その4年前から、Fleekdrive社のクラウド帳票サービスであるFleekformを利用しています。Fleekformで帳票を作成し、その帳票を案件に紐づけたFleekdriveに保管できれば、営業メンバーの課題も経営企画部メンバーの課題も、解決できるのではないかという結論に至りました。

トライアル利用では、帳票を発行・保管・申請するという一連の流れを、Salesforceから離れることなくスムーズに行えることを確認しました。事業推進部が中心となって、アクセス権限などの設定や、社内で利用するためのフローを整えていきました。最初は「〇〇はどうやってやるのか」などの質問が多く来ましたが、そこは常日頃から様々なツールを使いこなしている営業メンバーですので、すぐにFleekdriveに慣れることができ、2023年9月に導入を決めました。

バージョン管理機能のおかげで、最新版が一目でわかるようになった

現在はどのような運用をされていますか?

営業部門のコンサルティング部、メディアプランニング部、企画制作部において、Fleekformを使って、見積書、発注書、請求書を発行しています。制作会社やクリエイター向けには、注文書も発行しています。作成されたこれらの帳票は、すべてFleekdriveに格納し、電子帳簿保存法に対応するため、申請を行うようにしています。申請されたデータを経営企画部が内容を確認して承認し、経理委託先へ各種データを共有する、というフローになっています。

Salesforce上で帳票作成から保管までできるようになったのは、前述の通りです。Fleekformで帳票を作成すると、ファイル名も事前に設定した命名規則通りに自動で作成されますし、保存する際に保管場所としてFleekdriveを選べます。経営企画部での確認作業が短縮されたことはもとより、これらの書類を一括でダウンロードできるようになったことで、だいぶ手間が省けました。中でも、Fleekdriveではバージョン管理ができるので、どのデータが最新版なのか一目でわかります。以前のように、最新版を探し回ることもなくなりました。

ちなみに、Fleekform導入前は、ファイル名を手打ちしなければならず、また同じ種類の書類でもファイル名に記載される内容がバラバラでした。現在は、同じ案件の見積書であれば、ファイル名がすでに決められていて、修正版も同じファイル名で作成され、古いバージョンを残したまま、最新版として保管されます。

最初は質問も多かったFleekdriveですが、現在はほとんど質問が来ることはありません。どこかさみしい気もしますが、質問もクレームもないということは、社内のメンバーが便利に使ってくれているという証なのだと思っています。

FleekformとFleekdriveの連携で帳票の作成・管理がスムーズに、電帳法にも対応

Salesforceの案件以外のシーンでも、Fleekdriveを利用していきたい

Fleekdriveを導入して、どのような効果がありましたか?

Fleekdriveを導入したことで、データ格納までのステップが7から5に減り、データ格納の漏れも少なくなりました。電帳法オプションを利用して、電子帳簿保存法の対応もできるようになりました。データが検索しやすくなり、複数ファイルを一括でダウンロードできるようになるなど、オペレーションがかなり改善されたと思います。

一方で、現在1件ずつ、私たちが請求書を送付していますが、Fleekdriveの配信機能を使えば、送付の際の工数も削減できることを知りました。Fleekdriveに備わっている機能を、もっと活用していきたいと思っています。

また、Salesforceの案件とは関係ない場面でも、Fleekdriveを活用できるのではないかと思いました。最近、資料を取引先にお送りすることがありました。容量が大きいので、無料のデータファイル便を使用しましたが、こういったデータも、Fleekdrive経由で安全にお送りすることができるのではないかと思ったのです。

見積書や請求書などの対応を考え、Salesforceと連携できるストレージとしてFleekdriveの利用を開始しましたが、人事部門などのバックオフィスメンバーにも、それぞれの業務でFleekdriveを利用できるシーンがありそうです。まだ使っていないメンバーのニーズを聞きながら、さらに使いこなしていければと思っています。