「あのファイルサーバーは毎晩バックアップしているから大丈夫」

そう思っていた企業が、ランサムウェア被害に遭い、バックアップデータごと暗号化されて復旧不能に陥るケースは珍しくありません。さらに地震や水害などで物理サーバーが損壊すれば、仮にバックアップテープが無事でも、読み込むハードウェアの調達や環境の再構築から始まり、事業再開までに長い時間を要します。これからのBCP(事業継続計画)で問われるのは、単なる「データのコピー」ではなく、非常時でも業務を止めないために“復旧までを設計する”こと──いわゆるDR(ディザスタリカバリ:災害・障害時の復旧設計)まで含めた考え方です。
本記事では、クラウドストレージをバックアップ基盤として活用するメリットに加え、ランサムウェアや災害時に「すぐ使える状態」へ戻すために押さえるべき運用ポイント(保護・隔離・復旧の観点)を具体的に解説します。

従来の「バックアップ」だけでは守れない現実

ランサムウェアはバックアップ領域も狙う

近年のランサムウェアは、本番環境だけでなく、ネットワーク上で到達できるバックアップ領域やNASまで同時に暗号化・無効化する手口が報告されています。「感染に気づいた時にはバックアップも使えない」という事態を避けるには、バックアップをネットワークから切り離す、書き換えにくい形で保管するなどの設計が必要ですが、オンプレミスだけで徹底するのは運用負荷が高くなりがちです。

参考:IPA「情報セキュリティ10大脅威」https://www.ipa.go.jp/security/10threats/index.html

災害時は復旧リードタイムが事業リスクになる

物理的なテープやHDDへのバックアップは、保管コストが安い反面、いざという時の復旧(リストア)に時間がかかるのが最大の弱点です。例えば、本社が被災してサーバー室が浸水した場合、代替サーバーを調達し、OSをセットアップし、データを書き戻すまでには数日から数週間を要します。その間、図面が見られない工場は停止し、顧客への納期回答もできない状態が続けば、経営的な損失は計り知れません。

クラウドストレージをBCP基盤として評価する基準

重要なのは「守る」だけでなく「使える」こと

BCPで問われるのは、データが残っているかだけではありません。有事に「必要な人が」「必要な情報へ」「短時間でアクセスできる」か、すなわち復旧時間(RTO)の短縮に寄与する設計かどうかが評価軸になります。

遠隔地保管・冗長化は前提として確認する

クラウドサービスの多くは冗長化や耐障害性を前提に設計されていますが、その範囲や説明の粒度はサービスごとに異なります。確認すべきは、保管場所(国内/海外)、冗長化の考え方、障害時の復旧方針(SLA/説明範囲)などです。断片的な説明だけで「完全に止まらない」と解釈しないことが重要です。

Fleekdriveで考える「戻せる」「止めにくい」運用

ランサムウェアから「過去に戻る」バージョン管理

万が一、PCがランサムウェアに感染し、クラウド上のファイルが暗号化された状態で上書き保存されてしまっても、Fleekdriveなら焦る必要はありません。「バージョン管理機能」により、ファイルが更新されるたびに過去の版(世代)が自動的に保存されています。管理画面から、暗号化や誤上書きの影響を受ける前の版(世代)を選択して復元することで、ファイルを過去の状態に戻せます。復旧手段を“巻き戻し”として確保できるため、ランサムウェア被害の影響を抑えるうえで有効です。

誤削除に備える:ごみ箱+復元フローを決めておく

データ消失は攻撃だけでなく、誤削除でも起こります。「誰が復元できるのか」「どこまでを利用者に任せ、どこからを管理者が対応するのか」「完全削除までの運用ルール」を先に決めることで、“気づいた時には戻せない”を減らせます。

証跡(ログ)は“期間”を含めて契約条件で確認する

インシデント対応や監査では、操作ログが有効です。ただし、ログの保存期間・検索可能期間・出力可否は、プランや契約条件で変わることがあります。 記事や社内規程に落とす際は、「最大◯年(※プランによる)」のように条件付きで記載し、要件に対して不足がないかを確認するのが安全です。

セキュリティ: https://www.fleekdrive.com/function/security/

バックアップを「コスト」から「事業継続の投資」へ

BCPの観点では、「バックアップがある」ことよりも、有事に業務を再開できる状態を維持できるかが重要です。ランサムウェアや災害はゼロにはできませんが、復旧時間(RTO)を短くする設計、過去版に戻せる運用、誤削除から復元できる手順、そして証跡を追えるログ運用を揃えることで、影響を抑える現実的な対策が取れます。まずは現状のバックアップ運用を棚卸しし、「どの情報が止まると業務が止まるか」「復旧に何日かかる想定か」を可視化したうえで、クラウドストレージの機能と運用設計で埋められるギャップを確認してみてください。無料トライアルを活用し、平時と有事の両方で“使える状態”を再現できるかを検証することが、失敗しない第一歩になります。
まずは現在のバックアップ体制を見直し、Fleekdriveのバージョン管理やDR機能がどれだけ自社のリスクを低減できるか、検討してみてはいかがでしょうか。