ファイル共有の際に用いるパスワードの管理や送信方法は、情報の保護を確実にするための鍵となります。しかし、実はこのパスワードの取り扱いには、適切でない方法が存在し、それによって意図しない情報漏洩の危険が潜んでいます。例えば、ファイルとその解除のためのパスワードを電子メールなどの同じ経路で共有する方法はハッキングのリスクをさけられません。これらのリスクを回避し、より安全なファイル共有を実現する方法を紹介します。

方法1: メール添付でのパスワード設定

メール添付でファイル共有する際のパスワード設定について説明します。

ファイルを圧縮し、パスワードを設定する

メール添付でファイル共有する際は、まずファイルを圧縮する必要があります。ファイルを圧縮するための圧縮ソフトウェアは、大抵の場合ファイルやフォルダの圧縮と同時にパスワードを設定できる機能を持っています。圧縮されたファイルを解凍するためのパスワードを設定することで、ファイルを受け取る側は正しいパスワードを入力しない限り、ファイルの内容にアクセスできません。この手段により、第三者がメールを不正に閲覧した際でも、内容を確認することが難しくなります。

ファイルを送り、パスワードは別の手段で伝える

パスワード付きのファイルを送ったあと、パスワードを別のメールで送ることをPPAPと呼びますが、現在この方法は推奨されていません。パスワードとファイルを2通のメールに分けて送ったとしても、1つのメールアドレスを傍受するだけでファイルを開封できてしまうため、これはセキュリティリスクとされています。したがって、メールでファイルとパスワードを送信する際は、異なる手段を使用するのがよいでしょう。例えば、ファイルはメールで送り、パスワードは電話や別のメッセージアプリを使用して伝える方法が考えられます。これにより、もしメールが漏洩した場合でも、第三者によるファイルへのアクセスを防ぎやすくなります。

方法2: ファイル共有サービスでのパスワード設定

ファイルをアップロードし、ダウンロードリンクを共有することでファイル共有を行う「ファイル共有サービス」でのパスワード設定方法については、多くのサービスでさまざまなレベルでのセキュリティ対策が提供されています。特に、ダウンロード前にパスワードの入力を求める、いわゆるダウンロードパスワードの設定が一般的です。この機能により、ファイルのリンクを持っている人全員がファイルにアクセスできるのではなく、正しいパスワードを知っている人だけがダウンロードできるように制限することができます。
この他にも、アップロード時にファイルそのものをパスワードで保護する方法や、特定のユーザのみに共有を許可するといったアクセス制限の機能もあります。また、一部のサービスでは、リンク自体に有効期限を設定することで、指定された期間を過ぎると自動的にアクセスできなくなるような設定も可能です。これらの機能を適切に組み合わせることで、ファイル共有サービスを利用しながらも、必要なセキュリティを確保することができます。

方法3: クラウドストレージでのパスワード設定

クラウドストレージでのパスワード設定は、データの保護とプライバシーを確保するための重要な手段です。多くのクラウドストレージサービスは、アカウントへのログイン時に強固なパスワードの設定を推奨しています。パスワード設定の際には、一定の文字数以上で、大文字・小文字・数字・特殊文字を組み合わせることでより効果を発揮します。また、二段階認証の設定も、多くのクラウドストレージで推奨されています。これは、通常のパスワード入力の後に、スマートフォンアプリやSMS、電話などで受け取った一時的なコードの入力を求める方法です。この手段を利用することで、もし初めのパスワードが漏洩しても、二段階認証によって追加のセキュリティレイヤを持つことができます。
これらのパスワード設定や認証手段を適切に活用することで、クラウドストレージを安全に利用することが可能となります。

Fleekdriveで脱PPAP対策

Fleekdriveでは、脱PPAP対策として、パスワードを共有ファイルとは別経路で送信できる機能を有しています。具体的には、Fleekdriveのアカウントを持たない方へ、Fleekdriveからファイル共有する際、送信先に直接パスワードを送るのではなく、まず送信を行う側のFleekdriveのユーザーにパスワードメールを送るよう設定することが可能です。そうすることで、送信者はファイルとパスワードを、別の手段で共有先へ伝えることができます。
ファイル共有時のセキュリティは、業務の信頼性や情報の保護に直接関わる要素です。特に、パスワードの適切な取り扱いはその核心に位置します。ファイルとパスワードを同じ経路で送信するリスクを避けるための「脱PPAP」対策もご用意しています。安全で効率的な共有を求める方は、Fleekdriveの利用を検討してみてはいかがでしょうか。