企業間でファイル共有をする際には、情報漏洩などのトラブルを防ぐことが重要です。また、ファイル共有の方法にはいくつかの種類があるため、それぞれの特徴を把握しておく必要があります。この記事では、企業間のファイル共有で気をつけるべきポイントや、ファイル共有を行う方法について解説します。安全で効率的なファイル共有の方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。
企業間でファイル共有をするときに気をつけるべきこと
企業間でファイル共有をする場合、共有するファイル自体の中身だけでなく、共有方法や保存期間なども注意すべきポイントです。企業間のファイル共有で気をつけるべきこととして、次のような項目が挙げられます。
メールの宛先や内容は正しいか
ファイルを共有する宛先や内容を誤ってしまうと、本来は公開すべきでない相手にファイルが送られ、情報漏洩が発生するリスクがあります。特に、メールなど送信の取り消しが難しい方法でファイルを共有する場合は、十分な確認が必要です。
共有方法はわかりやすいか
ファイル共有のためのサービスやツールなどを利用する際は、使い方がわかりやすいかどうかが重要です。共有方法によっては、相手が同じサービスを使っていないと、ファイルを受け取れないことがあります。使い方がわかりにくいサービスでは、導入やファイルの受け取りに手間がかかってしまいます。サービスを導入していなかったり使い勝手がわからない相手でもファイルを簡単に共有できるか確認することが重要です。
共有するファイルの保存期間
ファイルを共有する方法によっては、保存期間に制限があります。2週間や1カ月間など、所定の保存期間を過ぎると、相手がファイルをダウンロードすることができなくなります。再度ファイルを共有するやり取りの手間を省くためにも、適切な保存期間でファイルを共有することが重要です。保存期間が決まっている方法でファイルを共有する際は、いつまでにダウンロードしなければならないかを明確に伝えましょう。
共有するファイルが最新かどうか
ファイルの内容に随時変更を加えていくようなケースでは、共有するファイルが最新かどうかも気をつけるべきポイントです。特に、共有したファイルを双方の企業で編集する場合、どれが最新版のファイルかわかりやすくしておく必要があります。ファイル名に更新日時を含める、バージョン管理機能を持ったファイル共有ツールを使用するなどの対策を行いましょう。
企業間でファイル共有を行う方法
企業間でファイル共有を行う方法には、メールやファイル転送サービス、クラウドストレージなどがあります。それぞれの特徴は次の通りです。
パスワード付きZIPファイルをメールでやり取りする
パスワード付きのZIP形式に圧縮したファイルをメールで送信したあと、別のメールでパスワードを伝えるPPAPというファイル共有方法があります。PPAPはメールだけで簡単にファイルを共有できるため、従来は多くの企業で活用されていました。
しかし、セキュリティ面での脆弱性があるため、現在は推奨されない流れになってきています。ZIPファイルのパスワードは容易に解読されてしまうリスクがあることや、メール自体を盗み見るハッキング行為に対処できないことなどが、PPAPが推奨されない理由です。
※PPAP……「Password付きZIPファイルを送ります、Passwordを送ります、Angouka(暗号化)Protocol(プロトコル)」
ファイル転送サービスを利用する
ファイル転送サービスとは、サービス提供会社が用意したサーバ上でファイルをやり取りできる仕組みです。共有したいファイルを転送サービス上にアップロードすると、ダウンロードページのURLが作成されます。そのURLを伝えることで、ファイルを共有することが可能です。ファイル転送サービスは、メールでは送ることが難しい大容量ファイルの共有にも対応しています。ただし、ファイルの保存期間に制限があることが一般的です。
クラウドストレージを利用する
クラウドストレージとは、オンラインでファイルを保管したり共有したりできるサービスです。ブラウザからアクセスできるサービスの管理画面などを通じて、クラウド上にファイルをアップロードできます。また、同じサービスを使用しているユーザであれば、社内だけでなく社外の相手にもファイルを共有することが可能です。サービスによっては、ファイル共有だけでなく共同編集などの機能が備わっている場合もあります。クラウドストレージはファイル転送サービスと異なり、保存期間の制限がないことが一般的です。
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企業間でファイル共有をする際は、正しい内容のデータを送ることや保存期間に注意することなど、気をつけるべきポイントがあります。セキュリティトラブルなどのリスクを抑えて、スムーズにファイルを共有したい場合、クラウドストレージの利用がおすすめです。
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