BCP(事業継続計画)対策の担当者がやるべきことは、多岐に渡ります。災害対策を中心に、幅広く「もしもの場合」に備えなければなりません。緊急時に業務を止めないためには、データバックアップも大切です。この記事では、災害対策にクラウドストレージがおすすめの理由を整理し、Fleekdriveのデータバックアップ関連機能を紹介します。

災害対策にクラウドストレージがおすすめの理由

自然災害やサイバー攻撃に直面した際に事業を継続するためには、通常業務と同じように必要なデータにアクセスできる環境を整え、バックアップを活用して迅速に復旧することが求められます。これらを実現する手段として、クラウドストレージが非常に有効です。その理由を3つのポイントに分けて解説します。

リモートワークで業務を続けることができる

クラウドストレージを使えば、交通機関が止まって通勤できない状況や従業員の安全確保のために自宅待機になっても、リモートワークで業務を続けることができます。インターネット接続が必要になりますが、オフィス環境に縛られることなく、外部から必要なデータにアクセスして業務を続けられます。

データの冗長性を確保、3-2-1ルールに役立つ

バックアップの基本は、3-2-1ルールと呼ばれる冗長性の確保です。3-2-1ルールとは、データを3つ作成し、2つの異なるメディアに保存、そのうち1つは別の場所に保存することを呼びます。クラウドストレージを利用すれば、複雑な冗長性の仕組みを作らなくても、保存場所のひとつをクラウド上に確保できます。

セキュリティを強化しつつ、運用コストを削減

サイバー攻撃に対しては、セキュリティ強化が求められます。クラウドストレージ上のデータは、ファイルやフォルダの暗号化、アクセス制御など、高度なセキュリティで守られています。そのため、データバックアップの保管場所として非常に有効な選択肢となります。また、社内のオンプレミス環境と比較して、運用保守に関する作業負荷を軽減することができます。

災害対策にはFleekdriveをバックアップとして活用

災害対策におけるデータバックアップの場所として、クラウドストレージをがおすすめの理由を挙げました。この観点を踏まえて、Fleekdriveの機能を紹介します。日常的にクラウドストレージを利用することにより、特別にバックアップを意識することなく災害時にも業務を継続できます。

Fleekdriveによるデータバックアップ

災害発生時には、建物の倒壊などによって企業のサーバやストレージが使えなくなる可能性があります。しかし、クラウドストレージ上のデータは社外に保管されているため、データを失うリスクを回避できます。データ保護の機能を備えたFleekdriveは、セキュリティ面でも安心と言えるでしょう。

日頃からFleekdriveにデータを保存、ファイルを同期

Fleekdriveにアップロードした進捗管理表や資料などのデータは、日常的に活用できるだけでなく、災害時にはそのままリモートワークで継続して使い続けられます。Fleekdriveデスクトップのアプリを使えば、簡単にフォルダやファイルにアクセスできるようになります。共有したデータは同期され、常に最新のデータを利用することが可能です。

保存されたデータは自動バックアップ、安全性を確保

Fleekdriveは、クラウド上のリアルタイム・レプリケーションの機能でデータを保護します。レプリケーションは「複製」の意味であり、アップロードしたファイルは国内の離れた3つの場所に自動的に複製して保存されます。したがって、特定の場所のファイルが破損した場合にも、複製したファイルを使って利用を続けられます。また、オート・ディザスタリカバリの機能も備えています。クラウドではインスタンスという環境で運用していますが、稼働中の環境が障害を受けても、自動的に新たなインスタンスを立ち上げて持続的な利用ができます。

暗号化されているためセキュリティも安心

クラウドストレージのデータは、通信とデータの暗号化によって守られています。Fleekdriveの通信経路の暗号化はSSLであり、第三者からの傍受と情報漏洩を防ぎます。データの暗号化としては、Amazon Web Service(AWS)の基盤で稼働していることから、AES-256と呼ばれる方式で暗号化されています。AES-256はAESの中で最も暗号鍵長が長く、安全性が高いといわれている暗号化の仕組みです。

Fleekdriveのバージョン管理機能

ファイルの更新時に、更新時点のバックアップと履歴の情報を残すことを「バージョン管理」といいます。ウィルスの感染やファイル消失などの問題が生じても、過去のバックアップがあれば安心です。設定が簡単で使いやすいFleekdriveのバージョン管理機能について概要をご紹介します。

バージョン管理の設定

Fleekdriveでは、同じ名前のファイルをアップロードした場合、古いファイルは自動的に過去のバージョンとして保存されます。バージョン管理の設定は、管理者の権限があるユーザだけが可能です。次のような管理項目があります。

定義名バージョン管理の名前
特定バージョンの削除削除する期限の設定(例:100日後)
世代管理どのバージョンまで保持するか世代の設定(例:10世代)

世代管理を3世代まで設定した場合、4世代のファイルから順に削除されます。Fleekdriveでは「スペース」によって管理の範囲を設定できます。設定スペース一覧からバージョン管理の適用範囲を指定することにより、バージョン管理の設定が完了します。

■バージョン管理機能について

バージョンの閲覧方法と保存

過去のバージョンを確認するには、バージョンを確認したいファイルのプロパティを開きます。過去のファイルの閲覧、ダウンロードが可能です。ダウンロードした過去のバージョンのファイルを別の場所に保存すれば、データバックアップができます。バージョン履歴は一覧表示も可能です。一覧画面では以下のような項目が表示されます。

バージョン「10.0.0」のように自動採番を表示。
更新日時更新時の「年/月/日 時間」を表示
更新理由管理のためのメモを記述可能

共同編集時には通知、うっかりミスを防止

クラウドストレージにファイルを保存しておけば、災害時に担当者がアクセスできなかったとしても、別の担当者や管理者にスムーズに引継ぎができます。情報共有に加えて、クラウド上に保存したファイルを共同編集できることもFleekdriveの特長です。クラウド上のファイルを共同編集する際には、誤って大切なファイルを削除したり、うまく同期できずに編集中のデータが消えてしまったり、予期しないトラブルが生じることがあります。しかしFleekdriveでは、共同編集のとき通知によって許可と拒否を選択できます。共同編集時のうっかりミスを防止します。

■ファイル共同編集について

まとめ

BCP対策の担当者は、災害に備えて重要なミッションを担っています。データバックアップに関しては、クラウドストレージを日頃から利用することにより、特別にバックアップを意識しなくても事業の継続のために役立ちます。Fleekdriveは災害対策に活用できるクラウドストレージです。災害時のデータ損失などのリスク回避をお考えであれば、ぜひご検討ください。