パナソニック映像株式会社は、パナソニックグループにおける映像制作会社として1993年に創業され、番組・CM制作等の従来の映像コンテンツ制作のほかに、パナソニックの先進技術を駆使しつつ、8K・4K高画質技術、プロジェクションマッピングやドローン空撮、VRなどを撮影のみならず、イベント等のライブから収録、メディア化まで広くお客様のビジネスに貢献しています。
人事総務チームの中山氏は、同社のIT管理を担当しており、また情報セキュリティ事務局メンバーとして、グループ内でのセキュリティレベルを高位に保つための活動を行なっています。 Fleekdrive導入に至った背景から実際の活用方法を、業務において動画データを多く取り扱うプロダクショングループの安楽氏、ディレクショングループの木村氏とともにお話を伺いました。
課題
- 動画データの保管・受け渡しにハードディスクを使用していたが、手間とコストがかかっていた
- 自社のファイル配信システムは容量制限があるなど、使い勝手が悪かった
- グループ全体で無料のクラウドサービスの使用を禁止するなどセキュリティが徐々に厳格化し、対応が迫られていた
施策
- Fleekdriveの共有リンク機能で動画のプレビューや納品を行うようにした
- 動画とともに制作関連資料をFleekdriveに保管し、あとから探せるようにした
- オンライン会議動画を保存して、外からでも確認できるようにした
効果
- 大容量の動画データでもすばやく提供できるようになった
- ハードディスクを都度追加する必要がなくなり、コスト削減になった
- テレワークでもグループ規定に準拠したファイル共有ができるようになった
増大する動画データ、コストやセキュリティに懸念が
Fleekdriveを導入するきっかけはどのようなことでしたか。
映像や音声、CGといった素材データやお客様に納品する完成データをハードディスクでやりとりしていたのですが、当時フルHDから4Kへと映像の高解像度化が進み、データもさらに大容量となってくると、ハードディスクを追加する頻度があがることになり、コストもかかるのでだんだん大変になってきました。
グループ全体でも無料のストレージサービスの利用が禁止されていたのですが、中途入社の人だと知らずに使ってしまう可能性があります。グループで使用しているファイル配信システムがあるものの、動画利用として考えられておらず、使い勝手も悪いため、なおさら利便性を求めて無料のサービスに手を出してしまうリスクも考えられます。一般公開前の映像は、いわば企業の機密情報。お客様のデータを勝手にアップロードして、それが漏洩してしまうリスクを考えるとセキュアに動画データを扱えるサービスを利用した方が良いのではという話になりました。

動画の共有・管理に十分なサービス環境
Fleekdriveを導入する決め手となったことは何ですか。
まず社内ヒアリングを実施して、どのようなものが求められているのかを把握した上で検討に入りました。セキュリティ基準をクリアしているサービスを6社ほどピックアップして、いろいろ話を聞いてみたものの、扱うことができる1ファイルあたりのサイズが15GBまでというのがほとんどでした。最低でも30GB以上は必要でしたので、その点をクリアしているFleekdriveに注目しました。
ワークショップなどで話を聞いて、これならいける、みんな納得するのではないかと思い、トライアルに進めました。社内で十数名を選び、このくらいのサイズのファイルを忙しい時間とそうじゃない時間にアップロードとダウンロードをしてもらい、どのくらい時間がかかったか、失敗しなかったか、問題点はなかったかなどのリストを提出するようにお願いして、約1ヵ月にわたり検証を行いました。
結果として、4K、8Kといった大容量の動画データも問題なく扱える、海外でも使用できる、PCでもスマホでもブラウザから動画が再生できるといった点を評価して、Fleekdriveの採用を決めました。
ファイルサイズを気にせず、すばやく簡単に動画を共有できるように
現在どのようにFleekdriveを活用していますか。
お客様へ動画を確認いただくときに、共有リンクでURLを発行してメールで送っています。確認の時は、ブラウザで見てもらうためにダウンロード許可をオフにして、納品の時はダウンロード可能にしています。このように、確認から納品までがFleekdriveで完結するようになりました。
また、外部スタッフ、たとえばカメラマンや衣装さんにイメージを共有するために、映像や多くの画像を貼った資料を共有する際にもFleekdriveを使用しています。1番多いのは、CGスタッフのやり取りですね。こちらで編集したものをCG加工してもらうときに送ったり、CG映像を編集するので送ってもらったりしています。
自分の会社でどんな映像を作っているか知らない人も意外と多かったので、作品実績として年別、クリエイター別に動画をFleekdriveに保管するようにもしています。これは社内の人は誰でもライブラリー的に観ることができます。ディレクター会議などでも、動画を観ながら新たな企画を考えたりすることもあります。

動画の取り扱いのデジタル化が進んだ
Fleekdriveを導入して、どのような効果がありましたか。
今までは、撮影や編集した動画データをハードディスクにコピーして、それを宅急便で送っていましたが、国内だけでなく海外となると時間もコストもかかってしまいます。Fleekdriveなら、すぐにダウンロードできて配送費もかからないのが大きなメリットです。
また、動画を探す場合においても、以前は複数のハードディスクから見つけていかなければならず、思っているよりも大変で半日かかる時もありました。Fleekdriveに動画データを保管しておけば、検索してすぐブラウザで再生できるので、過去の作品をちょっと見返すといったことが簡単にできるようになりました。業務のデジタル化が進んだことで、企画を考える時間が増えたように思います。
Fleekdriveを検討していた当時、ちょうどコロナ禍と重なったこともあり、テレワーク対応を余儀なくされました。導入開始後は、制作データだけではなく、朝礼や定例会議などの録画データもFleekdriveに保管することで、出社しなくても社内情報をスムーズに共有することができました。
Fleekdriveを業務で使う分には今でも十分問題ないのですが、まだまだ使いこなせていない、知らない機能もあります。今後は、社内マニュアルの整備や研修などで、さらに効率化を図れる使い方ができればよいと思います。
