「取引先から届いたセキュリティチェックシート、項目が細かすぎて自信を持ってYesと言えない」
「現場が無料ツールや個人USBでやり取りしていそうで不安が消えない」
コンサルティング、士業、BtoBサービスなど顧客の重要情報を扱う業種では、ファイル共有のセキュリティ体制は企業の信頼を左右します。一方で現場では、注意喚起や運用ルールの徹底だけで凌いでいるケースもあります。しかし、人の注意力やモラルに依存した運用は、誤送信や持ち出しといった内部リスクに対して脆弱になりがちです。本記事では、内部リスクに焦点を当て、取引先に説明可能な「ファイル共有の合格基準」を整理したうえで、システムによる統制で実務を前に進める考え方を解説します。
Contents
情報収集:なぜ「個人の注意」だけでは事故を防ぎにくいのか
うっかりミスはゼロにしにくい
情報漏洩というと外部からのサイバー攻撃が注目されがちですが、実務では「誤操作」や「紛失・置き忘れ」などのミスが起因の事故も継続的に発生しています。代表的な例は以下です。
- メールの宛先オートコンプリートによる誤送信
- USBメモリの紛失
- 自宅作業のために個人メールへ転送してしまう
これらは注意喚起や教育だけで完全に防ぐことが難しいため、ミスが起きても事故につながりにくい仕組み、いわゆるフールプルーフの考え方が重要になります。
公式手段が弱いとシャドーITが生まれやすい
会社が使いやすく安全な共有方法を用意できていない場合、現場は業務を回すために個人判断で代替手段を使い始めます。
- 現場写真を個人のメッセージアプリで送る
- 容量オーバーのデータを無料転送サービスでやり取りする
- 個人アカウントのストレージで共有する
このようなシャドーITは、会社が利用状況を把握しづらく、ログも残りにくいことが多いため、統制の観点で課題になりやすい領域です。重要なのは、現場の善悪ではなく「公式手段が不便なままだと、抜け道が生まれやすい」という構造を前提に設計することです。
比較検討:取引先に説明できる「3つのセキュリティ合格基準」
取引先のセキュリティチェックシートで問われやすいのは、暗号化の有無のような技術要素だけではありません。運用として説明できる統制の仕組みがあるかが重要です。ここでは、最低限押さえたい3点を整理します。
アクセス制御:誰がアクセスできるかをコントロールできるか
機密情報の共有では、URLを知っていれば誰でも閲覧できる状態は避けたい運用です。ファイル単位で閲覧・編集権限を設定できることに加え、必要に応じて次のような制御を組み合わせると説明がしやすくなります。
- 社内ネットワークやVPN経由に限定するIPアドレス制限
- 許可した端末以外をブロックする端末認証の考え方
チェックシートで「アクセスは誰に許可されていますか」「制限は可能ですか」と問われたとき、ルールではなく仕組みで回答できる状態が望まれます。
証跡管理:いつ・誰が・何をしたかを追跡できるか
事故発生時に「分かりません」とならないことは、信頼維持に直結します。少なくとも、次のような操作履歴が監査ログとして残り、管理者が検索・抽出できることが望ましい要件です。
- いつアクセスしたか
- 誰が操作したか
- どのファイルを操作したか
- プレビューしたか、ダウンロードしたか
ログがあること自体が、不正抑止や説明責任の土台になります。
経路対策:PPAPに依存しない安全な共有経路になっているか
パスワード付きZIPをメールで送り、別送でパスワードを渡すPPAPは見直しが進んでいます。2020年の内閣府による方針発表を機に脱PPAPが加速し、現在では大手企業を中心にPPAPメールの受信拒否設定を導入する組織も増えています。
そのため、メール添付に依存せず、クラウドストレージ上のリンク共有へ切り替えていることは、取引先に説明しやすいポイントです。通信経路の暗号化などはサービス仕様に依存するため、チェックシートでは採用している仕組みの範囲で正確に記載することが重要です。
導入・運用:Fleekdriveで実現するシステム統制の考え方
Fleekdriveは、企業のファイル共有における統制と証跡を重視した法人向けクラウドストレージです。ここでは、チェックシート対応という実務の観点で、説明しやすい要素を整理します。
PDF透かしで持ち出しを抑止しやすくする
FleekdriveのPDF透かし機能では、プレビュー時に閲覧者情報などを透かしとして表示できます。透かしにより、閲覧画面のスクリーンショットや不正な持ち出しに対して心理的抑止として機能しやすくなります。この仕組みは「社員を疑うため」ではなく、ルールを守っている社員の側に立ち、漏洩を起こしにくい環境を作るというガバナンスの文脈で説明すると、取引先にも伝わりやすくなります。
プレビュー操作まで含めたログで説明責任を支える
Fleekdriveは、アップロードやダウンロードに加え、プレビューといった操作もログとして記録できる点が特長の一つです。機密情報の場合、ダウンロードがなくても閲覧だけで情報が外部に出るリスクはあり得ます。そのため、チェックシートで「操作ログの取得範囲」を問われた際に、説明できる状態を作りやすくなります。
IPアドレス制限と権限設定で統制を運用に落とし込む
権限をユーザー単位だけでなく組織やプロジェクト単位で設計できることは、運用負荷の軽減につながります。たとえば社外パートナーは閲覧のみ、社内は編集可能といった形で役割に応じたアクセス設計を行い、必要に応じてIPアドレス制限を組み合わせることで「許可された人が、許可された場所からアクセスする」状態を作りやすくなります。
セキュリティは「信頼への投資」として設計する
ファイル共有のセキュリティは、ルールの徹底だけで成立させようとすると、誤送信やシャドーITといった内部リスクに対して限界が出やすくなります。取引先のチェックシートに自信を持って回答するためには、アクセス制御、証跡管理、共有経路の見直しを、運用ではなく仕組みとして整備しておくことが重要です。
Fleekdriveのような法人向けクラウドストレージを導入することは、単にツールを置き換えるだけではありません。企業として説明可能な統制を作り、顧客の重要情報を扱う体制そのものを強化する取り組みです。まずは、現状の共有手段がメール、無料ツール、USBなどに分散していないかを棚卸しし、取引先に胸を張って説明できる「公式の共有基盤」へ移行する計画を立ててみてはいかがでしょうか。
