「3ヶ月後の更新審査に向けてログを抽出しているが、誰がどのファイルを操作したか追いきれない」「膨大なログの中から、監査人に提出すべき証跡をどう選べばいいのかわからない」といった悩みを抱える担当者は少なくありません。本記事では、ISMS(ISO 27001)やPマーク(プライバシーマーク)の監査で求められる「有効な証跡」としてのファイル操作ログの要件を整理し、監査人の指摘を回避するための効率的な抽出・管理術を解説します。

ISMS・Pマークの監査で「ファイル操作ログ」が重視される理由

ISMSやPマークの認証維持において、ファイル操作ログは単なる記録ではなく、組織のセキュリティルールが機能していることを証明する客観的な証跡として位置づけられます。

規格が求めるログ取得の法的・規範的根拠

ISMSの規格であるISO/IEC 27001:2022では、ログが重要な管理策の一つとして位置づけられています。実務上は、ログを“いつ・誰が・何をしたか”の証跡として追跡・説明できる状態に整えることがポイントです。

https://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/is-kansa/

経済産業省

また、Pマークでは、PMSの運用に必要な記録の作成・管理が求められます。個人情報の取り扱いを説明できる証跡として、アクセス制御や操作ログを整備しておくことが実務上重要です。

https://privacymark.jp/guideline/index.html

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)

監査人がチェックする「有効な証跡」の条件

審査(監査)の現場では、単にログが存在するだけでなく、以下の要素が揃っているかどうかが厳しくチェックされます。

  • 5W1Hの明確性:いつ、誰が、どのファイルに対して、どのような操作(閲覧・編集・削除・共有)を行ったか
  • 網羅性:特権管理者を含むすべての利用者の操作が漏れなく記録されているか
  • 非改ざん性:取得したログが利用者自身によって消去・修正できない仕組みになっているか
  • レビューの形跡:ログを取得するだけでなく、異常な操作がないか定期的に確認した記録があるか

監査で指摘を受けやすい「不十分なログ管理」の共通点

多くの企業が「ログは取っているはずだ」と考えながらも、内部監査や更新審査で不適合や改善機会を指摘されるケースがあります。

Windowsイベントログや無料ツールの限界

Windowsでも、監査ポリシーを適切に設定すれば、ファイルアクセスのたびに監査イベントが生成され、ユーザーと操作を追えます。一方で、監査ポリシー、ACL設定が必要で、ログ量も膨大になりやすく、監査提出に耐える形で検索・抽出・保管する運用が課題になりがちです。

共有URLや外部送信の証跡不足

テレワークの普及により、ファイルを直接送るのではなく共有URLを発行する機会が増えています。この際、誰がいつURLを発行し、誰がそのURLからダウンロードしたかのログが残っていない場合、情報の流出経路を特定できないため、監査における大きな懸念点となります。

運用工数の増大による「形骸化」

膨大なテキストデータから特定の操作を検索する作業は、情報システム部門の大きな負担となります。検索に時間がかかりすぎる結果、定期的なチェックが行われなくなり、「ルールはあるが実態が伴っていない」と監査人に判断される原因になります。

監査対応を効率化するファイル操作ログの抽出・管理術

監査直前になって慌てないためには、日常の管理体制を「検索・抽出が容易な状態」に整えておくことが重要です。

監査人の視点に立ったサンプリング準備

審査では、特定の期間や特定の重要ファイルについて、実際の操作ログを提示するよう求められます。

  • 重要度の高い機密情報(個人情報、設計書など)を特定しておく
  • そのファイルに対する「作成」「更新」「削除」「権限変更」のログを即座に出せるようにする
  • 申請書(ワークフロー)と実際の操作ログを突き合わせ、正当な権限に基づく操作であることを証明する

ログ管理の自動化とクラウド活用

手動でのログ集計には限界があるため、ファイル管理自体を「詳細なログが自動で、かつユーザーごとに記録されるクラウドストレージ」へ移行することが、最も確実な対策となります。これにより、OSやツールに依存せず、ブラウザ上で直感的に証跡を抽出できるようになります。

Fleekdriveによる監査証跡の運用効率化

法人向けオンラインストレージ「Fleekdrive(フリークドライブ)」は、ISMSやPマークの監査対応で求められる高度なログ管理機能を備えています。

誰が何をしたか一目でわかる「操作ログ」機能

Fleekdriveでは、ファイルのアップロード、ダウンロード、閲覧、編集、削除、名前変更、移動といったあらゆる操作がユーザー単位で自動的に記録されます。管理画面から「ユーザー」「期間」「操作種別」などの条件で簡単にフィルタリングでき、CSV形式での一括出力も可能です。これにより、監査人の要求に対して証跡を提示できます。

共有URLの履歴管理とセキュリティ

ファイルを外部と共有する際のURL発行履歴も、詳細に管理できます。「いつ、誰がURLを作成したか」「パスワード設定の有無」「実際のダウンロード回数」などが可視化されるため、シャドーITや不明な情報持ち出しを抑制する強力な証跡となります。

セキュリティ: https://www.fleekdrive.com/security/

監査を「点」ではなく「線」で捉える体制構築を

ISMSやPマークの監査対応は、審査の直前にログをかき集める作業ではありません。重要なのは、日常業務の中で「誰が何をしたか」が常に透明化され、必要に応じていつでも証跡を取り出せる仕組みを構築することです。

Windowsログや無料ツールの限界を感じているのであれば、監査対応の工数を劇的に削減し、セキュリティ品質を担保できるFleekdriveのような専用ツールの導入を検討すべきタイミングかもしれません。精度の高いログ管理は、監査のパスだけでなく、万が一の内部不正や情報漏洩が発生した際、組織を守る唯一の手段となります。