「PPAP(パスワード付きZIPファイル別送)はセキュリティ上意味がない」
そう言われても、「ウチはまだ被害に遭っていないし、慣習だから」と廃止を先延ばしにしていませんか?
しかし、Emotetなどのマルウェア感染が拡大する今、PPAPを続けることは単なる「セキュリティ意識の低さ」では済まされなくなっています。もし自社が踏み台となり、取引先にウイルスをばら撒いてしまった場合、待っているのは「加害者」としての損害賠償請求と社会的信用の失墜です。
本記事では、PPAPが抱える「経営リスク」の大きさと、万が一の誤送信時にも企業の責任範囲を最小限に抑えるための解決策を解説します。
Contents
PPAPは企業の「時限爆弾」である
被害者ではなく「加害者」になるリスク
PPAP最大のリスクは、ウイルスチェック(検疫)をすり抜けてしまう点です。暗号化されたZIPファイルは中身を検査できないため、もし社員のPCが感染し、ウイルス入りのZIPファイルを取引先に送ってしまっても、自社のセキュリティゲートウェイはそれを止めることができません。結果として、自社がウイルスの「感染源」となり、取引先のシステムを破壊したり、情報漏洩を引き起こしたりする事態を招きます。この時、企業は「被害者」ではなく「加害者」として扱われ、監督責任を問われることになります。
損害賠償とサプライチェーンからの排除
取引先に実害が出た場合、システム復旧費用や業務停止に伴う損害賠償を請求される可能性があります。さらに深刻なのは、ビジネス上の「取引条件」そのものから外されるリスクです。近年は、取引先に影響を与えるサイバー攻撃が頻発しており、サプライチェーン全体でのセキュリティ対策強化が求められています。結果として、発注側から取引先に対しセキュリティ要件や対策状況の説明を求める流れが強まっています。
加えて、金融機関を中心に「PPAPを受け取らない」という動きが広がれば、これまで通りの運用を続けること自体が難しくなります。相手が受け取れない以上、たとえ自社で問題が起きていなかったとしても、取引継続のために対応を迫られる場面が増えていくでしょう。たかがファイル共有の方法一つで、長年の取引停止や入札・調達要件への不適合につながりかねない──これがPPAPに潜む経営リスクの正体です。
[出典:経済産業省「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」
誤送信と内部不正を助長する「管理の放棄」
一度送れば「取り消せない」恐怖
メール添付の致命的な欠陥は、送信ボタンを押した瞬間にデータの所有権が相手に移り、こちらの管理下から離れてしまうことです。宛先を間違えて重要データを送ってしまった場合、後から「削除してください」と頼むことはできても、強制的に削除したり、閲覧を止めたりする権限はありません。データが相手のPCに保存されている限り、そこから二次流出するリスクを半永久的に負い続けることになります。これは企業ガバナンスの観点から言えば「管理の放棄」に他なりません。
ログが残らず監査ができない
ZIPファイルの中身については、誰がいつ解凍したか、その後どこへコピーされたかといった操作ログ(証跡)を追うことができません。もし退職予定の社員が顧客リストを個人のメールアドレスにZIPで送っていたとしても、中身が暗号化されているため、情報漏洩の証拠を掴むことすら困難です。PPAPは外部からの攻撃だけでなく、内部不正の隠れ蓑としても機能してしまうのです。
クラウドストレージでデータの「主導権」を取り戻す
権限管理で「送った後でも止められる」共有へ
PPAPのリスクを回避する最適解は、ファイルを「送る」のをやめ、「アクセス権を貸す」方式に変えることです。法人向けクラウドストレージFleekdriveを使えば、ファイルを渡さずに共有リンクを発行し、相手に「見る」ためのアクセス権だけを付与できます。
万が一、誤った相手にリンクを送ってしまっても、管理側でリンクを無効化すれば、その時点で閲覧できない状態に戻せます。メール添付のように「送ったら終わり」ではなく、送信後でもコントロールを取り戻せる──この設計こそが、誤送信事故を「ヒヤリハット」で止めるための実務上の要点です。
ファイル共有:https://www.fleekdrive.com/function/filesharing/
見せるだけで渡さない「プレビュー共有」
さらにリスクを下げるなら、ダウンロード自体を禁止し、Webブラウザ上での「プレビュー閲覧」のみを許可する設定が有効です。相手の端末にファイルを残させないことで、ウイルス感染のリスクを遮断すると同時に、データの持ち出しや二次利用を物理的に防ぐことができます。
リスク管理としての脱PPAP
PPAPを使い続けることは、いつ爆発するか分からない時限爆弾を抱えたままビジネスをするようなものです。ひとたび事故が起きれば、その損害は「慣習だから」という言い訳ではカバーしきれません。
経営を守るためには、ファイルを「手放す」メール添付から卒業し、自社の管理下で安全に共有できるFleekdriveのようなクラウドストレージへ移行することが不可欠です。
まずは自社のリスク評価を見直し、加害者にならないための具体的なアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。
