進学・就職・結婚・起業など……人生の節目において、まとまった出費が必要になることがあります。そんなときに力になってくれるのが、住宅ローンや事業融資などの保証を請け負う信用保証会社。社会を支える縁の下の力持ちともいえる事業では、日々機密情報の書類が行き来しています。高度なセキュリティ環境と業務の効率化が求められる企業において、Fleekdriveが業務改善に役立っています。どのように活用されているか、 MerryGateホールディングス株式会社(以下、MGHD)の営業統括部・システムソリューショングループのメンバーに伺いました。

目的

  • 信用保証業務を通して個人や事業主を支援し、地域の活性ひいては日本経済の発展を目指す。

施策

  • 金融機関とやり取りする日次申込資料、月次報告データ・資料をFleekdriveで共有。
  • 金融機関にユーザーIDを付与しIPアドレスの制限やアクセス証跡の確認を行う。

効果

  • FAXによる印字トラブル(文字潰れ、薄い)から開放され、データ品質を保った管理が可能になった。
  • 日数のかかる郵送時間の短縮に加え、郵送コストと資料の紛失リスクを大幅に削減。スキャナやシュレッダー作業も省略され、より多くの案件処理と審査業務のスピード向上を実現。
  • 月次でファイル授受するための専用回線が不要となり、金融機関のコスト削減と業務効率化に貢献。新規の取引もスムーズになった。
  • 高度なセキュリティ環境の実現により、企業の信頼性が向上。

どう改善する? 高コストで非効率な審査業務

来期50周年をむかえる中国総合信用株式会社を母体とするMGHDは、東京・広島の2拠点に本社を置き、幅広い分野で信用保証業務を全国に展開。融資クラウドプラットフォームの開発やAIによるスマート審査など、ITを駆使した先進的なサービスを提供しています。金融機関との取引数も右肩上がりに増加し、ここ数年で会社は急成長。グループ企業のシステム管理も担っており、傘下であるMG保証株式会社(以下、MG保証)の業務改善にも取り組んでいます。
個人向けローンと事業主向けローンの保証を請け負うMG保証は、金融機関との情報のやり取りに課題を抱えていました。

信用保証業務

「改善の必要があったのは、保証審査の業務です。個人情報を扱うため、金融機関では特に機密性の保持が重視されます。特に新規取引においては専用の通信回線を引くなどの環境整備が必要で、コスト面でのハードルが高くなるのが悩みの種でした」(金井氏)

特に日次の審査業務では、賃貸アパートのローン情報など1案件あたり50~100枚の資料をFAXで送受信することもあったといいます。紙ベースのため効率が悪く、文字が見えにくいなど電話での問い合わせ業務が発生することがありました。

保証審査の業務には多くの課題が

「MGHDの成長に伴い、MG保証で扱う案件も増えています。信頼して任せてくださる金融機関や、その先にいる融資を必要とする人たちのためにも、業務改善は急務でした」(金井氏)

保証会社の審査結果は人生に関わる一大事。一日も早い回答が待たれます。時間のロスをなくし、コストを抑えた合理的なデータの共有方法が求められました。

目指すのは安全かつスピーディーなファイル共有

MGHDのメンバーは、グループ全体で活用できるクラウドストレージサービスの導入を決定します。条件は、安全かつスピーディーなファイル共有。なかでも絶対に外せないのがセキュリティ機能です。金融機関が求める高い水準を満たす必要がありました。セキュリティと利便性を両立したビジネス向けサービスを検討した結果、Fleekdriveの名前が挙がりました。

「知名度と信頼性が高かったこと、取引先の金融機関ですでに導入済だったことなどから、スムーズに導入が決定しました」と、金井氏は振り返ります。

初期投資を抑えられる、画面インターフェースがわかりやすい、アクセス権限が細かく設定できるというのも、決定のポイントとなったといいます。Fleekdriveが求める条件を満たしていたことから、2021年2月から検討が開始され、同年6月には稼働するという短期間での導入が実現しました。

厳重なセキュリティで安心の運用

Fleekdriveが活用されているのは、金融機関との間で行う日次の審査業務と月次報告。導入の最重要ポイントでもあったセキュリティについては、ユーザーごとの細かいアクセス権の設定や証跡管理などを行うことで安全性を高めます。

「Fleekdriveは、ユーザー登録しなくてもファイル共有ができますが、セキュリティの強度を上げるため、金融機関にもユーザーIDを付与しています。これによりアクセス証跡を確認することが可能です。社内と社外のユーザー全てのアクセスを管理することで、機密性の高い情報のやり取りも安心して行えます。また、社外ユーザーのIPアドレス制限を行い、不正利用を防いでいます」(殿納氏)

「フォルダやファイルごとに管理権限を変えられるのも、Fleekdriveの大きなメリットです。案件ごとに細かい設定をすることにより、さらに機密性を高められます」(助村氏)

金融機関とのセキュアなやりとりにFleekdriveを活用

審査業務の効率化でより多くの案件処理を実現!

Fleekdrive導入後、MG保証ではどのような効果があったのでしょうか。

「顕著だったのが、作業の効率化ですね。一部の金融機関では、FAXでのやり取りがなくなったおかげで、情報共有がスムーズになりました。30分程度かかる申込受付や内容確認など、審査業務の入口となる作業時間が1/2ほどでできるようになったんです。これにより、さらに多くの案件の処理が可能になり、審査業務のスピードアップにつながりました」(金井氏)

さらに、金融機関との取引にもメリットがあったと言います。

「まず第一に、情報漏えいの心配がなく、金融機関で安心して使っていただけるようになりました。また、昨今はIT化やペーパーレスに力を入れている金融機関も増えています。安全なクラウドストレージ環境がすでに実現している弊社となら、金融機関側で環境を構築する必要がありません。新規取引の話もスムーズに進むため、喜ばれています」(殿納氏)

Fleekdriveで業務効率化、セキュリティ、顧客満足度向上を実現

自社の技術+Fleekdriveでさらなる進化を

MGHDは急成長の企業。ビジネス展開のスピードが速く、次々とアイデアを形にしていく必要があります。メンバーが今後予定している新しいプランや、実現したいアイデアなどを聞いてみました。

「Fleekdriveの活用が定着した今、今後は、さらなる効率化を図りたいと考えています。たとえば、現在手動で行っている作業の自動化です。私たちが所属する営業統括部・システムソリューショングループが得意とするITのノウハウを生かし、弊社の基幹システムとFleekdriveのAPI連携を行うなど、より便利なシステム開発を行いたいと思っています」(金井氏)

メンバーが考えているのは、たとえば次のようなアイデアです。

  • 審査の申し込みの書類の受付窓口をFleekdriveに置き、申し込みから審査、回答までをFleekdriveで完結できるように。
  • 公開スペースのスケジューリング機能により月次処理をスピードアップ。(毎月N日、第N営業日に、一定の設定ルールでファイルを自動でアップロード・ダウンロード)
  • Fleekdriveのワークフロー機能を活用し、情報公開のフローを設定。(書類の公開をワークフローで申請→承認→公開スペースからダウンロード可能に)

多くの人の笑顔を育むために

FleekdriveによってMG保証の課題を解決したMGHD。最後に、企業としての目標を語ってくれました。

「私たちのスローガンは、『夢を叶え、笑顔を育み、豊かな地域社会づくりに貢献する』です。融資を必要とする人たちと直接顔を合わせることはありませんが、個人や事業主のリスクを請け負うことで、さまざまな人たちの暮らしを応援しています。Fleekdriveの導入で、結果的に多くの人に貢献できたのは、とてもうれしいことですね。人生の新しいステージを迎えたときも、誰もが安心してライフプランを立てられる笑顔あふれる社会を目指し、これからも尽力していきたいです」(金井氏)