1892年に創業した日本最大手の空間プロデュース企業である、株式会社乃村工藝社。「われわれは、人間尊重に立脚し新しい価値の創造によって豊かな人間環境づくりに貢献する」という経営理念の下、“より良い体験価値の提案”をテーマに、各種施設、イベントにおける内装・展示の企画、デザイン・設計、制作・施工、運営管理までのディスプレイ事業を手掛けている。
海外への進出を果たし、シンガポールの現地法人として2008年に設立されたNOMURA DESIGN AND ENGINEERING SINGAPORE PTE. LTD.は、ASEAN諸国の商業施設やリテール、食品・飲料業界の内装設計・施工、展示施設・展示会設計・施工を中心に日本品質の空間創造活性化を世界に広めることを目標に、ASEANでの事業を拡大。クライアントは日系企業に留まらず、地元企業やインターナショナル企業まで幅広く、それらの店舗や展示会のディスプレイの他、オフィスのリノベーションなども手掛けている。

スムーズな承認プロセスの構築が急務に

2019年に着任したExecutive Vice Presidentの芦田氏は、現地法人ガバナンス強化の必要性を感じていた。
着任前は、社員の業務プロセスが平準化されず、属人的な運用になりがちであった。その原因の一つに、申請業務が紙ベースで行われており、上長が出張や外出などでオフィス不在だと承認が進まず、タイムラグや事後承認が発生してしまうという問題があった。経済成長の著しいASEANではビジネスの動きが活発で、スピーディな対応が求められる。ルール遵守の徹底とスピーディかつスムーズな承認プロセスの構築が急がれた。

散在するファイル、求められる一元管理

ファイル管理においても、社内サーバや各社員が使用する業務用パソコンなどさまざまな場所に同じファイルが散在していた。更新頻度の高いスケジュールや売上情報のファイルも、個々の社員が別々に保管していたため、最新のファイルがどれなのか、いつ修正されたかなどが不明確で、その中から適切なファイルを探し出すのに時間がかかっていた。また、社外とのやりとりの際もそれぞれが異なったツールを使っており、ファイル管理の一元化が求められた。

決め手は利便性の高いワークフロー機能

他社のクラウドサービスを検討するも、クラウドに保存されたバージョン管理ができなかったり、ユーザインターフェースがよくなかったりして、本格導入には至らなかった。情報収集の一環で訪れたコワーキングスペースでFleekdriveの存在を知り、導入を検討。最も決め手となったのはワークフロー機能だ。その他、大容量ストレージ、バージョン管理も課題を解決できる機能と実感し、2020年1月から使用を開始した。

ワークフロー機能で承認をスピーディに

「場所を選ばず承認プロセスを進められるようになったことによる業務効率化は、投資効果として大きいです」(村形氏)
申請業務のデジタル化により、上長がどこにいても承認を行えるようになった。申請用フォルダに「承認前」「承認後」「ジョブクローズ」のサブフォルダをつくり、上長が承認すると稟議書が次のフォルダに自動で移動するため、稟議のステータスが一目で確認できる。 また案件の規模によって承認権限が違うルートを使用することにより、承認スピードがアップ。急な出張の申請や承認もスピーディに行えるようになり、ルール遵守が徹底されたメリットは大きい。
事前申請による情報共有から、コロナ禍で出国規制寸前の近隣諸国に出張していた社員の迅速な出国手続きを実現できた。導入効果を実感できた一例といえる。

セキュアな環境で最新の情報を共有 IT統制への意識も向上

スケジュールや売上管理など更新頻度の高い情報のバージョン管理も徹底され、モバイル端末があれば外出先でも最新のデータが確認できるようになった。さらに、フォルダごとに細かく権限設定ができるため、売上情報や顧客情報といったコンフィデンシャルな情報は特定の社員のみアクセス可能にするセキュアな管理も実現。IT統制による社員の意識向上は、長期的には測り知れない利益をもたらすだろう。
「コロナ禍でシンガポールがロックダウンされた際、オンラインで実施した社内勉強会用資料のバージョン管理や、情報共有もスムーズにできました」(芦田氏)

社内の浸透と海外パートナーへの展開を視野に

「今後は社内教育をより徹底し、活用の幅を広げていきます。ASEAN各国のパートナー企業やクライアントとのやりとりにも活用していきたいですね。例えばリアルタイムで資料や大容量データを見ながら打ち合わせをし、その場で書いた議事録を共有フォルダに格納できるなど、コミュニーケーションにおけるプラットフォームを提供できます。フレキシブルな業務の推進を実施していくことは、他社にはない付加価値を生むとともに、業務サービスに対する当社への評価にもつながります」(村形氏)
現在は、各国のパートナー企業やクライアントが異なるクラウドサービスを使用しているため、ビジネススピードの速いASEANでは、さらなる業務効率化が急がれている。スタッフが熟知したFleekdriveをクライアントに提供することで、情報共有がスムーズになり、スピーディな業務サービスが展開できるはずだ。
Fleekdriveの活用は、経済発展のめざましいASEANでのビジネス拡大において、大きなアドバンテージとなることが期待される。